イベントバナー

 



その日は唐突にやって来た。



いつもの様に、仕事が終わって

実家に寄ってから屋敷に戻ると、



玄関を入った瞬間から

大きな話し声が聞こえた。



K太が部屋で

電話をしているようだった。



玄関からK太がいる部屋までは

少し距離があり、



部屋に着くまでに

話の内容が聞こえてきた。




K太「そんな事言うなよ。


オレもゆいちゃんが一番好きだよ!

本当はゆいちゃんの所に戻りたい。


一花の事は可愛いけど、

嫁のことはもうなんとも思ってないよ。

一花のためにヨリを戻しただけ。

分かってるだろ?


ゆいちゃんが、嫁の所に戻れって

言わなければ戻らなかったよ。」




え?え?え?




なんの話をしているの?




一瞬で目の前が真っ暗になった。





急いでK太がいる部屋の

引き戸を開けると、



K太はこっちを一瞥して



「嫁が帰ってきたから切るね。

またかけるから。

変な気起こさないでね。」



そう言って電話を切った。



私「今の何?ゆいって誰?」



K太「……オレの彼女。」



私「は??何?どういうこと?」



K太「こっちに戻る前に

付き合ってた彼女だよ。

電話、聞いてたんだろ?

オレは沙耶ちゃんじゃなくて

ゆいが好きなの。」



私「何言ってるの…

離婚してないのに彼女がいたの?

なんなの?じゃあなんで戻ってきたの!」



K太「オレは沙耶ちゃんと離婚するって

言ったんだよ。


でも、ゆいが、子供がいるなら

戻ってあげなよって。

私は身を引くからってさ。


優しいんだよ、あいつ。

自分の事より、一花の事を考えて

くれてるんだ。


沙耶ちゃんよりよっぽど母親に

向いてるわ。」



私「ふざけないでよ…。

既婚者だって知ってて付き合って?

それで身を引く?

じゃあなんで今更電話してんの?」



K太「やっぱりオレと離れるのは辛い、

泣きすぎて頭がおかしくなりそうって

メールが来たんだよ。

そんな事言われたら心配じゃん。

オレもゆいのこと好きだから。」



突然の浮気発覚。




そして、全く悪びれることなく

浮気相手への気持ちを語るK太に、




私は呆然と立ち尽くすことしか

出来なかった。



イベントバナー