実家に帰ってしばらくして、
アパートを解約したと
K太からメールが来た。
K太が破壊した壁は
敷金では到底まかなえないほどの
有様だったけど、
修復費用は義母が支払ったらしい。
K太は母子家庭だった。
義母は元ヤン風味で、
私が妊娠して挨拶に行っても
冷たく一瞥して一言、
「私に迷惑さえかけなければ、
アンタらの好きにすればいいよ」
と言っただけだった。
結婚が決まった時に
私の両親は義母に挨拶をしたいと
言ったけど、
わざわざ会う必要はないと
突っぱねられた。
結局電話で軽く挨拶をして終わった。
そんな義母だったから、
当然、これまでなんの援助もなかった。
ただ、アパートを借りる時に
私とK太双方の親が保証人にならないと
貸せないと言われて
義母も嫌々名前を書いてくれていた。
多分、そのせいで
支払わざるを得なかったんだろう。
これ以上私の親にばかり
負担をかけたくなかったから
ホッとした。
壊したのはK太だし。
実家に帰った私は
それまでが嘘のように
穏やかな日々を過ごしていた。
実家の近くの産婦人科に通い、
経過も順調で、
いわゆる安定期に入った。
母が離婚届を取ってきてくれたので
K太の実家に送る準備をしていた。
そんな時、
突然、家にK太がやってきた。