Amazon(アマゾン)6/21-6/22【プライムデー】


しばらく無言だった父が
ゆっくり口を開いた。


父「相手はなんて言ってるんだ。」


私「嬉しいって言ってる。」


父「沙耶はどうしたいんだ?」



私は望んで妊娠した訳では無い。


それどころか、
自分が母親になるなんて、
全く考えられなかった。


私「どうしていいか分からない。
産むのは怖い。親になんてなれない。
でも堕ろすのも怖い…。」


私の正直な気持ちを話した。


するとそれまでオロオロしていた母が、
急に怒鳴り出した。


母「堕ろすなんてダメよ!
お腹の中にいるのは1人の人間なのよ?
命なのよ?それを殺すなんて!
望んでも授かれない人だっているのに!
本当に…どうしてアンタは、
こんな馬鹿な事…!」


今度は泣き崩れる母。
私はなんて親不孝なんだろう。


母は妊娠しにくい体質で、
もし子供が出来なかったら
養子を貰おうかと考えていたと
聞いたことがある。


だから、私を授かった時は、
本当に嬉しかったと。


その娘が望まない妊娠をして、
子供を堕ろそうか悩んでいる。


なんて酷い話だろう。



父「母さんの気持ちも分かる。

だが、自業自得とは言え、
沙耶が苦しむなら堕ろすのも
仕方ないと思ってる。

もう一度、よく考えなさい。

どちらの結論を出しても、
お父さんは全面的に協力するから。

相手ともよく話し合ってな。」


私「分かった。
ありがとう、お父さん。
ごめんなさい。」


父の言葉に胸が痛くなった。


本当に私は馬鹿だ。


イベントバナー