といっても、野球のハナシです。
よく、投手にとって捕手は「女房役」であると言われている。
何がどうかは詳しく調べていないが、経験から言えば「まさにそのとおり」でした。
20代後半から30半ばまで草野球で投手をさせてもらっていたが、
チームがそこまで存続できたのもスズキくんという「名捕手」がいたからだ。
彼は、春に他界した親友のお姉さんのダンナでありながらチーム最年少というオトコで、
少年野球では速球投手だったが、酷使から肩を傷め野手に転向した苦労人でした。
草野球では対戦チームのチカラを計る時、投手の球筋はもちろんだが、捕手に注目する。
捕手は投球練習最後の1球を受けると、お決まりの「二塁送球」がある。
実はこれこそが捕手の見せどころで、ここで「強肩」を見せておくと相手はまず走ってこない。
スズキくんはこれをよく承知していて、私のヘナチョコ球をカバーすべく、それこそ
矢のような送球を相手に見せつけるのでした。肩をムリしてまでね。
9人の中で一人だけ前を向いている(バックスクリーン向き)捕手というポジションは
それだけでも「他とは全く違う世界を見ている」わけで、要という形容がピッタリなのです。
さて、イントロが長くなりましたが、先日、帝京高校の捕手が1年生と知って驚きました。
1年でレギュラーを勝ち取ったその彼のコメントが素晴らしかった・・・
「中学の時にTVで(帝京2年生投手を)見て、どうしても彼の球を受けたくて入りました」
これは一種の 恋心 だと言えるでしょう。
野球のバッテリーは特別な関係にあります。
ドラマも野手とは比較にならないくらいです。
何しろ投手が投げないことにはゲームにならないからです。
野球マンガの多くが投手や捕手を主人公にするのもそのドラマがあるからです。
今大会でこの1年生捕手を見つけて、スズキくんのことを思い出し、スコアブックを探し出して
当時の試合を懐かしくなぞりました。
スコアブックの記号ひとつひとつに思い出の顔やプレイが鮮やかによみがえり、
これはこれで「ひとつの夏跡」なのだと、一人で感傷にふける熱帯夜でありました。。