昨夜、


primeである映画を観ました。




水平社設立100年を記念して作られた映画です。


原作は島崎藤村の同名小説です。


誰もが知るところの不朽の名作です。





私はこの小説を中学生の時に読んだという記憶があります。




舞台は信州。


主人公は瀬川丑松という名の


信州小諸城下の被差別部落出身の青年です。



亡き父の


「どんなことがあっても己の出自を決して明かすな。」


という戒めを守りながら小学校の教師として


生徒たちに慕われ充実した生活を送っていますが


その一方で


(いつ、誰に自分の出自を知られてしまうだろう)


という恐れを抱きながら日々を生きています。



職場では心を許せる友人、土屋銀之助がおり、


彼の下宿先の寺に養女として暮らす若い娘、志保とも心を通わせるようになりますが


志保の父親は元は武士であるがゆえに


(自分とは身分違い)


という思いから気持ちを打ち明けられずにいます。



その丑松が敬愛する作家、猪子蓮太郎がいます。


彼もまた被差別部落の出身者です。


丑松が何度も猪子に手紙を送るうちに


ついに二人は会うことが叶い交流が始まった矢先、


その猪子が非業の死を遂げます。



丑松は悲しみに打ちひしがれますが


猪子が彼の演説の中で放った


「我は穢多なり。しかし穢多である事を恥じず」


の言葉を胸に丑松はある決意を持って職場に向かいます。






被差別部落というかなり重く、暗いテーマですが


最後は心が救われます。



丑松が教室で生徒たちに向かって


「僕は穢多と呼ばれる階級出身ですが

君たちと同じ血の通った人間です。」


と別れを告げ、学校を去る場面は


感動的でもあり、胸の痛む場面でもあります。




主人公の間宮祥太朗さんは


とてもいい役者さんですね。


素敵な俳優さんです。





この方をあまりよくは知りませんでしたが


大きな黒い瞳の中に


ひたむきに己の人生を生き、


苦難の道を切り開く強さが見られて


瀬川丑松のイメージによく合う役者さんだなと感じました。



こういう映画を教え子たちにも観てもらいたいと思いました。


最後はとても清々しい気持ちになれる


おすすめの映画です。



ではまた👋