ロバートの通算5枚目のアルバム。
ハイトーンレーベル時代の2枚、アリゲーターからの
アルバート・コリンズとの共演盤こそが若き日の彼の真骨頂、
と評価する人も多く、実際荒削りさとソフィストケイトされた
個性のバランスが上手く取れているのは以前のアルバムかな、
とも思います。しかし私はこのマーキュリー盤が好きなのです。
シングルカットされた「Smoky Gun」の大ヒットにより、
ロバートは長く低迷していたブルースをメジャーシーンに再び
引き上げました。
さらっとしている、AORみたい、
などと中途半端なブルースファンからは批判もありましたが、
ジャンルなど意識せずに聴ける音楽には力があり、
それがブルースマンの仕事となれば、言うことはありません。
王道を行く、と呼ぶに相応しい十分に粘っこく正確無比なギター、
ソウルフルな渋い喉。「Still Around」「New Blood」など曲も粒ぞろいです。