1975年、ロッド・スチュアートはワーナーと契約しました。
移籍後の第1弾が、このアルバムです。大ヒットアルバムであり、
ロッドの長いキャリアの中の最高傑作との呼び声も高い名盤。
トム・ダウトという紛れもない腕利きプロデューサー
(名プロデューサーと呼ばれる人の中には
その評価に首を傾げざるを得ない人も沢山いますから)の力添えを得て、
ロッドのキャラクターが良い形で結晶化した傑作です。
私は10代後半に聴きました。一人の女の子を好きになり、
告白してものの見事に振られた思い出と、
今でも密着して心に残っているアルバムです。
その時はそれなりに傷つき、悲しんでもいたような気がします。
今となれば取るに足りない、むしろ楽しい記憶になっています。
まあ、そんなものでしょう。
町の中心地にある大きな駅ビルの最上階にあるカフェで
その女の子はアルバイトをしていました。
営業中の店で告白して振られた後(格好悪い)、
私は辺りをぶらぶら歩き回ったのですが、
不思議と繁華街の騒音が一切耳に入って来なかったのを覚えています。
このアルバムの後半は、これでもか、という程のバラード攻勢なのですが、
その中の一曲「It"s Not The Spotlight」(バリー・ゴールドバーグ/ゲリー・ゴフィン作)を
歩きながら私は声に出さず歌っていました。
汗をかきながら歩く自分を包み込む九月の真昼の光。
自分は敗者なのだから、
「これはスポットライトなんかじゃない」というわけです。
その日の夜から連日、私の失恋(告白失敗)を知った友人が
入れ替わり私の狭い部屋に押しかけ、
あからさまに面白がって話を聞きたがりました。
いい加減うんざりしながら私は頭の中で、アルバム収録曲中白眉、
とも言うべきクレージー・ホースのカバー曲のサビの部分を繰り返していました。
「君は僕の心を引き裂いた。もう僕は、そのことを話したくないんだ」
貧乏でひたすらに未熟な学生だった私はその秋、
安いウイスキーとこのアルバムに酔いしれて多くの日を過ごしました。

移籍後の第1弾が、このアルバムです。大ヒットアルバムであり、
ロッドの長いキャリアの中の最高傑作との呼び声も高い名盤。
トム・ダウトという紛れもない腕利きプロデューサー
(名プロデューサーと呼ばれる人の中には
その評価に首を傾げざるを得ない人も沢山いますから)の力添えを得て、
ロッドのキャラクターが良い形で結晶化した傑作です。
私は10代後半に聴きました。一人の女の子を好きになり、
告白してものの見事に振られた思い出と、
今でも密着して心に残っているアルバムです。
その時はそれなりに傷つき、悲しんでもいたような気がします。
今となれば取るに足りない、むしろ楽しい記憶になっています。
まあ、そんなものでしょう。
町の中心地にある大きな駅ビルの最上階にあるカフェで
その女の子はアルバイトをしていました。
営業中の店で告白して振られた後(格好悪い)、
私は辺りをぶらぶら歩き回ったのですが、
不思議と繁華街の騒音が一切耳に入って来なかったのを覚えています。
このアルバムの後半は、これでもか、という程のバラード攻勢なのですが、
その中の一曲「It"s Not The Spotlight」(バリー・ゴールドバーグ/ゲリー・ゴフィン作)を
歩きながら私は声に出さず歌っていました。
汗をかきながら歩く自分を包み込む九月の真昼の光。
自分は敗者なのだから、
「これはスポットライトなんかじゃない」というわけです。
その日の夜から連日、私の失恋(告白失敗)を知った友人が
入れ替わり私の狭い部屋に押しかけ、
あからさまに面白がって話を聞きたがりました。
いい加減うんざりしながら私は頭の中で、アルバム収録曲中白眉、
とも言うべきクレージー・ホースのカバー曲のサビの部分を繰り返していました。
「君は僕の心を引き裂いた。もう僕は、そのことを話したくないんだ」
貧乏でひたすらに未熟な学生だった私はその秋、
安いウイスキーとこのアルバムに酔いしれて多くの日を過ごしました。
