アメリカ本国のブルースのメッカは、
いつのまにかシカゴでもテキサスでもなく、西海岸に移ってしまいました。
当然彼の地には沢山のレコードレーベルがあるのですが、
中でも今飛ぶ鳥を落とす勢いなのが、
デルタグルーヴ・プロダクションという会社です。
CEOのランディ・チョートコフは、強烈なブルースマニアで、
映像の仕事で一財産成し(おそらくまずまずの)
お金持ちになったことで、レーベルを立ち上げたと言います。
そのレーベルの看板ユニットが、今回ご紹介するマニッシュボーイズです。
若手、働き盛り、大御所と世代を超えて
西海岸の実力派ブルースミュージシャンが結集したような豪華な顔ぶれが、
入れ替わり立ち替わり演奏すると言う、
セッションバンドの色合いが濃い職人集団です。
しかし名人級の連中が集まると即興でこんなに凄いことが出来るのか、
と唸らずにいられない見事なブルースが並んでいます。
ダウンホームからアーバンスタイルまで、ブルースにも色々ありますが、
マニッシュボーイズのアルバムを聴けば一通りは揃っています。
ブルース総合卸問屋の趣です。
このバンド、実は今回紹介している新作も含めて、
日本盤のライナー・ノーツは私が担当しています。
そちらには書いていませんが、このバンドのアルバム、
ジャケットがどれもそっくりで判別がつきにくい。
もちろん意図してそうなっているのでしょうが、私には難点に思えます。
どれを買っても外れのないバンドなので別に構わないのですが、
同じアルバムを2回買う可能性が少なからずあります。
ご注意下さい。
1曲目は、ジョニー・ギター・ワトソンの有名な曲のカバーですが、
ニック・カーランというギタリストのソロが鳥肌が立つほど格好良いです。
オープニングの1曲だけでアルバムの成功が約束された、と感じられます。