再 生 5 | ぶるーす33 HELP THE POOR!

それが何ともなくなっていた。

そして一週間が過ぎ、あの宮司が俺を執務室へ呼び出した。

車椅子に乗ったまま執務室へ行くと、宮司は突然こう言い放った。

「まだそんなものに頼っているのか。いい加減、自分の足で歩いてみろ」

ここへ来た当時なら間違いなく反発していたが、俺はその言葉に素直に従った。

車椅子から立ち上がってみる。

俺を襲っていた背骨の痛みはもう嘘のように消えていた。

「おおっ、立てたっ」

「当たり前だ。さあ、歩いてみろ」

「はい」

恐る恐る足を踏み出してみる。

いつ倒れるか判らない不安と恐怖に苛まれながら、俺はとうとう自力で歩き出した。

「ほら見ろ、しっかり歩けるじゃないか」

「は、はいっ」

俺はもう嬉しくて泣き出してしまった。

そこへ朱音があの『水玉』を持って現れた。

「これが最後の霊水です。有り難く頂いて下さい」

「頂戴します」

水玉を受け取り、霊水を口に含む。

何と言う甘さ、何という香しさ。

「どうだ、霊水の味は」

宮司の問いかけに俺は泣きながら微笑んでこう応えた。

「はい。甘露です」

「それでいい。伊妻明、君の身体は完璧に復活したぞ」

「宮司、朱音さん、有り難うございましたっ」

もう二度と味わえないと諦めていた感触が、自分の両足に伝わって来る。

これは奇跡だ、今俺の身体に奇跡が起こっているのだ。

俺は再び自分の足で歩ける幸せを全身で感じながら、その場にひれ伏していた。

 

日常生活には何の支障もなくなっていたある日、俺は宮司から次の提案をされた。

「伊妻、オマエに提案があるんだが」

「はい、何でしょう」

「まず一つ目は、俺の知り合いに修験道の達人がいるんだが、そこで徹底的に修行をしてみないか」

その言葉に否はなかった。

「喜んで修行して参ります」