タクシー

前の記事でも触れましたが、昨日は業界団体の定例会が三条河原町のロイヤル・ホテルでありまして、終わってから数人の有志で近くのＢａｒへ呑みに行ったわけです。

すっかり話しは盛り上がり、気付けばもう午前０時を回っていたわけで、全員明日も仕事なのでこりゃいかん・・・と、そこでおひらきと相成りました。

店の外に出るとポツポツと雨・・・。
僕は小走りに、客待ちをしているタクシーに飛び乗ったのであります。
車はギオンタクシーでした。

「どちらまで参りましょ？」
初老の男性ドライバーがたずねます。
「～までお願いします」
僕は行き先を告げます。

所要時間約７～８分。目的地到着。
雨はしとしとと降っています。
「はい、８９０円です」
僕は１０００円札を渡しました。
するとそのドライバーさん、おつりを僕に返しながら外を見やり、
「やあ、降ってきましたなあ・・・、お客さん私後ろに傘積んでますし、よかったら持って行かはりますか？」
と言われました。
僕はちょっとびっくりして、
「あ・・・いえ、もうすぐそこなんで走ります」
「そうですか。ほな気を付けて」
僕はなんとなく嬉しくなって、
「近いところですみませんでした」
と言いました。
「いいえ、おおきに。ありがとう」
笑顔で応えてくれます。
「ありがとう」
「ありがとう」
お互い笑顔で車を降りました。

とっても気持ちいいですよね。
ドライバーさんの何気ない一言が、すごく優しい気持ちにさせてくれました。

どんな時にでも相手の立場を気遣える・・・、そんな心の余裕をいつも持っておきたいものですね。

疲れていた心が、少し癒された酔っ払いの夜でありました。