今日は正月休み最終日だった。
毎年のことではあるが、よくよく考えてみるとこの数日間、年始の挨拶まわりやらなにやらでろくに子供たちと向き合って遊んでやれなかったな(父親が朝から晩まで飲んだくれてる姿は毎日見ていただろう)・・・と思い、休みの最終日くらいはせめて父親らしいところを見せねば・・・と、かねてから約束していた映画に連れていってやることにした。
僕は連日連夜の痛飲でボロ雑巾のようになりかけた身体にムチ打ち、朝その旨を告げると子供たち大喜び。早速に支度をして家族5人で出かけた。
京都は千本二条に「TOHOシネマズ二条」が出来たのは最近のことだ。
ここは今流行りの所謂「シネコン」というやつで、一般的にも今日が正月休み最終日のせいか、やたら混雑していた。
到着するやいなや、第二子(もうすぐ3歳)が、「おしっこ!」と言う。第二子は年が明けてからオシメをやめて今現在トイレトレーニングの真っ最中だ。尿意を自覚できなかったり、我慢できなかったりして途中でおもらしをしてしまう恐れがあるので、「おしっこ」と言えたことをホメホメしながら慌ててトイレに走る。トイレも混雑・・・が、事なきを得る。
20分並んでようやくチケットを買う。
第三子(生後4ヶ月)を乗せるベビーカーを持ち込みたかったので、他人様の迷惑にならないようにと一番後ろの一番端の座席を4人分押さえた。
なんとか順調。
おしっこは大丈夫か?・・・と第一子・第二子に何度も念をおしてシアター内に入る。ほどなく本編始まる。
しばらく経ったころ、眠っていた第三子がぐずり始める。
テレビならともかく、シネマスーパーサラウンドの臨場感溢れる素晴らしい轟音は、生後4ヶ月の彼にはいささか「ウザイ」ものだったらしい。なんとかなだめようとするもどんどん彼の機嫌はななめになっていく。とその時、側面からすかさず第二子の「おしっこ!!」の声。お前なんやとお~。いやいや・・・、そんな事を言ってる場合ではない。手こずってこんなところでもらされでもしたら、それこそ「事」である。冷や汗をかきつつも平静を装った僕はぐずる第三子をベビーカーにとりあえずは置き、第二子の手をとったその時、さらなる悲劇は起こった。
「おしっこ・・・」
振り向くとそこにはバツの悪そうな顔でモジモジしている第一子(5歳)。
「お前なあ~、そやから何回も言うたやろ~・・・」。
僕は声を押し殺して歯ぎしりした。
第三子が依然ぐずり続けていたので、トイレのほうは家人に任せ、僕は仕方なく第三子をその場で抱っこした。
しかし、トイレに行ったはずの家人と娘二人は待てど暮らせど帰ってこない。
おかしい・・・。
そのうちとうとう第三子のぐずりは大泣きへとグレードアップした。
これは迷惑である。
僕は荷物もそのままにして第三子を抱っこしたまま、自主退場した。
ロビーに出ると家人たちが行ったトイレは長蛇の列。家人たちはどうやらこれにつかまっているようだ。
しばらく第三子をあやしながらウロウロしていると、ようやく家人たちがトイレから出てきた。
しかしその姿は・・・ん?・・・第二子のズボンが・・・。
ああ・・・、やってしまった・・・。間に合わなかったようだ・・・。
とりあえず家人と娘二人はシアター内の席に戻り(着替えのズボンを持ってきていてよかった・・・)、僕はウトウトし始めた息子をベビーカーに乗せ、ロビーで映画の終わるのを待つことにした。
ただ待っていても退屈なので、何か飲み物でも買おう・・・と思い売店に行ったが、そこも長蛇の列。
意を決してベビーカーを押しつつ列に並ぶ。
結局生ビール一つ買うのに30分も並んだ。
片手でベビーカーを押し、片手で生ビールを持ち、ウロウロと座るところを探し回る・・・。これがロックバンドのフロントマンの私生活である。
ようやく安住の地を求めるがごとく空いた長イスを見つけた僕を、映画を見終えて出てきた家人たちが発見した。
売店でほんの少しのラムネ菓子を買ってもらった娘たちが僕の横に座り、嬉しそうに映画の内容を僕に説明してくれた。
上の娘がイスに腰をかけなおそうと手を後ろについた時、我々の後方にいた小さな女の子(6歳くらいか)が大きな声を上げた。
「あっ!〇×ちゃんのジャケットで手ぇ拭かんといて!おばあちゃん!この子〇×ちゃんの服で手ぇ拭かはったで!!」
手など拭いた覚えのない我が子は何を言われているのか解らず、ポカンとしている。僕も一瞬何が起こったのか解らなかった。が次の瞬間、そのおばあちゃんと呼ばれた恐ろしく派手な若作りのオバハンは「んまっ!」と叫び立ち上がったかと思うと、そのガキの高そうなジャケットをさっと手に取りゴミを払うような素振りを見せたのだ。
ところがどっこい僕は連日の痛飲の残り酒&今飲んだビール&混雑による極度のイライラで辛抱も限界にきていた。
その派手なオバハンに向かい、「はあ?手ぇ拭いたやと!?どこ汚れとんねん!?」
と叫んだ。
オバハンは僕ら親子を思いっきり睨みながら、ガキを連れてスモーキングルームに消えていった。
今から思えば僕も少し大人げなかったな・・・。
でもああいうタイプのガキ、たまにいるのよねえ~。
ツーンとして意地悪そうな感じの。
あのオバハンにしてあのガキやね。
まあ大きな声で言ったことは悪かった。
許せクソガキ!
許せクソババア!!
子供たちは映画、楽しかったようなので良かったです、ハイ。
毎年のことではあるが、よくよく考えてみるとこの数日間、年始の挨拶まわりやらなにやらでろくに子供たちと向き合って遊んでやれなかったな(父親が朝から晩まで飲んだくれてる姿は毎日見ていただろう)・・・と思い、休みの最終日くらいはせめて父親らしいところを見せねば・・・と、かねてから約束していた映画に連れていってやることにした。
僕は連日連夜の痛飲でボロ雑巾のようになりかけた身体にムチ打ち、朝その旨を告げると子供たち大喜び。早速に支度をして家族5人で出かけた。
京都は千本二条に「TOHOシネマズ二条」が出来たのは最近のことだ。
ここは今流行りの所謂「シネコン」というやつで、一般的にも今日が正月休み最終日のせいか、やたら混雑していた。
到着するやいなや、第二子(もうすぐ3歳)が、「おしっこ!」と言う。第二子は年が明けてからオシメをやめて今現在トイレトレーニングの真っ最中だ。尿意を自覚できなかったり、我慢できなかったりして途中でおもらしをしてしまう恐れがあるので、「おしっこ」と言えたことをホメホメしながら慌ててトイレに走る。トイレも混雑・・・が、事なきを得る。
20分並んでようやくチケットを買う。
第三子(生後4ヶ月)を乗せるベビーカーを持ち込みたかったので、他人様の迷惑にならないようにと一番後ろの一番端の座席を4人分押さえた。
なんとか順調。
おしっこは大丈夫か?・・・と第一子・第二子に何度も念をおしてシアター内に入る。ほどなく本編始まる。
しばらく経ったころ、眠っていた第三子がぐずり始める。
テレビならともかく、シネマスーパーサラウンドの臨場感溢れる素晴らしい轟音は、生後4ヶ月の彼にはいささか「ウザイ」ものだったらしい。なんとかなだめようとするもどんどん彼の機嫌はななめになっていく。とその時、側面からすかさず第二子の「おしっこ!!」の声。お前なんやとお~。いやいや・・・、そんな事を言ってる場合ではない。手こずってこんなところでもらされでもしたら、それこそ「事」である。冷や汗をかきつつも平静を装った僕はぐずる第三子をベビーカーにとりあえずは置き、第二子の手をとったその時、さらなる悲劇は起こった。
「おしっこ・・・」
振り向くとそこにはバツの悪そうな顔でモジモジしている第一子(5歳)。
「お前なあ~、そやから何回も言うたやろ~・・・」。
僕は声を押し殺して歯ぎしりした。
第三子が依然ぐずり続けていたので、トイレのほうは家人に任せ、僕は仕方なく第三子をその場で抱っこした。
しかし、トイレに行ったはずの家人と娘二人は待てど暮らせど帰ってこない。
おかしい・・・。
そのうちとうとう第三子のぐずりは大泣きへとグレードアップした。
これは迷惑である。
僕は荷物もそのままにして第三子を抱っこしたまま、自主退場した。
ロビーに出ると家人たちが行ったトイレは長蛇の列。家人たちはどうやらこれにつかまっているようだ。
しばらく第三子をあやしながらウロウロしていると、ようやく家人たちがトイレから出てきた。
しかしその姿は・・・ん?・・・第二子のズボンが・・・。
ああ・・・、やってしまった・・・。間に合わなかったようだ・・・。
とりあえず家人と娘二人はシアター内の席に戻り(着替えのズボンを持ってきていてよかった・・・)、僕はウトウトし始めた息子をベビーカーに乗せ、ロビーで映画の終わるのを待つことにした。
ただ待っていても退屈なので、何か飲み物でも買おう・・・と思い売店に行ったが、そこも長蛇の列。
意を決してベビーカーを押しつつ列に並ぶ。
結局生ビール一つ買うのに30分も並んだ。
片手でベビーカーを押し、片手で生ビールを持ち、ウロウロと座るところを探し回る・・・。これがロックバンドのフロントマンの私生活である。
ようやく安住の地を求めるがごとく空いた長イスを見つけた僕を、映画を見終えて出てきた家人たちが発見した。
売店でほんの少しのラムネ菓子を買ってもらった娘たちが僕の横に座り、嬉しそうに映画の内容を僕に説明してくれた。
上の娘がイスに腰をかけなおそうと手を後ろについた時、我々の後方にいた小さな女の子(6歳くらいか)が大きな声を上げた。
「あっ!〇×ちゃんのジャケットで手ぇ拭かんといて!おばあちゃん!この子〇×ちゃんの服で手ぇ拭かはったで!!」
手など拭いた覚えのない我が子は何を言われているのか解らず、ポカンとしている。僕も一瞬何が起こったのか解らなかった。が次の瞬間、そのおばあちゃんと呼ばれた恐ろしく派手な若作りのオバハンは「んまっ!」と叫び立ち上がったかと思うと、そのガキの高そうなジャケットをさっと手に取りゴミを払うような素振りを見せたのだ。
ところがどっこい僕は連日の痛飲の残り酒&今飲んだビール&混雑による極度のイライラで辛抱も限界にきていた。
その派手なオバハンに向かい、「はあ?手ぇ拭いたやと!?どこ汚れとんねん!?」
と叫んだ。
オバハンは僕ら親子を思いっきり睨みながら、ガキを連れてスモーキングルームに消えていった。
今から思えば僕も少し大人げなかったな・・・。
でもああいうタイプのガキ、たまにいるのよねえ~。
ツーンとして意地悪そうな感じの。
あのオバハンにしてあのガキやね。
まあ大きな声で言ったことは悪かった。
許せクソガキ!
許せクソババア!!
子供たちは映画、楽しかったようなので良かったです、ハイ。