Hep.へパ・サルファは、カルシウムと硫黄、両方の性質を併せ持つ硫化カルシウムからできているレメディです。
もともとは、安全を求め、傷つきやすい脆弱な性格ですが、病理が進むと、放火魔や殺人犯にもなりうる人です。
精神的な病理の進行を、第一段階~第四段階に分けてみました。
Hep.へパ・サルファ
鉱物。硫化カルシウム。
牡蠣殻と硫黄華を混ぜ合わせて高熱処理したもの。
深く作用する抗疥癬レメディ(3つのマヤズム)。
特に関係の深い部位 (レメディは全身に関係するものです)
神経。結合組織。呼吸器系膜。屈曲。リンパ腺。腎臓。皮膚。鼻柱。右側。
主な精神的特徴
カルシウムの傷つきやすさと、硫黄の火の激しさを併せ持つ
①第一段階
精神・感情・身体の全レベルで脆弱。
外部からの刺激(痛み・接触・寒さ・音・ストレス・些細な圧迫)に対してバリアが弱く守られていない感じ。
些細なことに恐怖を感じ、もろく傷つきやすい。
自分を防御しなければという潜在意識のため、外的影響に過敏になり、外出せずに家の中に籠る。
わずかな痛みや苦しみにも耐えられない。
苦痛を実際以上に訴える傾向。
保護を強く求め、金銭・安全・地位・なに不自由ない快適さに慰めを見出す。
些細なことにピリピリして怒りっぽく頑固。
まだコントロール可能な状態。外面は牡蠣のよう(Calc.カルクカーブ)。
②第二段階
神経の興奮。非常に過敏で短気。
飲食・会話・あらゆることを急ぐ。
せっかちで、周囲の緩慢なペースに憤慨する。
どんなことも楽しめない。不機嫌。不満。
③第三段階
神経の病理が深まるにつれて、さらに過敏性が増す。
まるで神経がギリギリの状態にあり、神経末端がむき出しで露出しているかのよう。
些細な痛み・寒さ・ストレス・人の言動に耐えられず、自分の安定が脅かされていると感じると、感情を激しく害し、わずかな立腹で極端に暴力的になる。
喧嘩腰。罵倒。攻撃的。
自分の問題について他者を非難し責任をなすりつける。
意地が悪く無礼な人となる。
破壊衝動が強まると、自分を攻撃・邪魔する人を殺したい衝動に駆られ、行為に及ぶ(銃や刃物)。
残酷。凶暴。無慈悲。
子供を殺したい、物に火をつけたいという欲求。
放火魔。世界中が燃えているという妄想。内面は激しい活火山のよう(Sulph.サルファ)。
④第四段階
うつ状態。夜になると強度に不安になりふさぎ込む。泣きじゃくる。
自殺のことをじっくりと考え込む。
注射・蜂・刺す昆虫・先の尖った物・歯医者・心理的攻撃・火・暴力的なニュースを聞くことを恐れる。
家族の健康状態を非常に心配する。
家族の中での葛藤も病因の一つになる。
一人でいることへの強い恐れ。
怒りを外に表現できない場合は、内にこもる。
子供は、部屋の隅でものも言わずに静かに座っている。
主な身体的特徴
黄色っぽい分泌物を伴う呼吸器系・皮膚の炎症やトラブル
急性・慢性化膿疾患の主要レメディの一つ
結合組織が影響を受けやすく、化膿しやすい体質。
痛みに弱く、わずかな痛みで失神も。
風邪をひきやすい。風邪が進行し、副鼻腔炎や慢性気管支炎等、生体の深い部分に入り込んだ場合。
冷たい金属の表面に指先で触れたり、寒くて乾燥した風(エアコン・隙間風)にあたったり、身体の一部を露出することで全身状態が悪化する。
体が冷えていて、とても寒がり。
炎症部分だけが火のように燃えて熱い。
温めると改善。頭まで布団をかける。
瞬時に起こる反応(咳・冷え)。
黄色っぽい悪臭のある分泌物(鼻水・痰・耳だれ・帯下・膿が出るおでき・汗)は、古くなったチーズもしくは酸味臭。
わずかな接触(衣服・空気)で悪化・化膿する炎症や痛み(耳・顔・湿疹)。
腺の腫脹(首の周り・脇の下・鼠蹊部)。
非常に痩せた人。
筋肉がたるむ。汗かき(特に夜間)。
発熱時に激しく発汗する(好転・悪化)。
頭部 頭の右側を貫くような鼻根の頭痛。部分的に髪が抜ける。頭の冷や汗。
耳 中耳炎。膿の分泌。耳鳴りや拍動を伴う難聴にも。喉や鼻の炎症が耳まで拡がる。温かく包むと改善。
鼻 鼻炎。花粉症。鼻汁とくしゃみが出る副鼻腔炎。軽く触っただけで顔の骨が痛む。
顔 顔面神経痛。口の周囲に皮疹があり、下唇の中央がひび割れている。目の周囲のくま。
口・歯 歯肉炎。歯根部膿瘍。過度の唾液(Merc.メルク)。口臭。口唇ヘルペス。 喉・咳 とげ・小骨が刺さったような激しい喉の痛み。チクチク、ひりひり。突き刺すような、縫われるような、引き裂くような痛み。
嚥下やあくびで、痛みが耳まで拡がる。化膿性扁桃腺炎。扁桃肥大。
呼吸器系 クループ性(偽膜性咽頭炎)の乾いた、吼えるような、窒息するような咳。呼吸困難。咳をする前に泣く傾向。
ゼーゼー、ガラガラ、ゴロゴロ。粘りのある多量の黄色い痰は、咳をしても吐き出しにくくイライラする。酸っぱい臭いの痰。喘鳴。喘息。肺炎。嗄れ声。声の喪失。
消化器系 吐き気・嘔吐。慢性の便秘・下痢。肝臓の炎症。鼓腸。
泌尿器系 排尿が始まるまでに時間がかかる(特に朝)。尿道炎 前立腺炎
皮膚 些細な外傷が感染症を起こして化膿する。ブドウ球菌的皮膚感染。
軟結合組織の深刻な感染症。治りが遅く、再発する吹き出物。
接触に敏感で、すぐに出血する潰瘍病変。慢性再発性蕁麻疹。
乳腺炎 リウマチ 関節炎
脂身・スパイス・酸っぱい物(酢。レモンではない)・味や匂いの強い食べ物・アルコール・ワインを欲しがる。
脂肪を嫌悪。
喉は渇きやすい。
【好転要因】
熱 暖かいベッド 暖かい被い 帽子で頭を覆う 温湿布 ストーブ 暖かく湿った天気 湿気 食後
【悪化要因】
冷たく乾燥した空気 乾燥 晴れ 冬 隙間風 冷たい飲食物 接触 音 尽力 水銀 夜 裸 露出 衣服を脱ぐ 患部の圧迫 痛みのある部分を下にして寝る
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クラシカルホメオパシーのレメディは、
自然治癒力を刺激するだけのものですが、
海外では、正式に医療として認可され、
医療現場で広く用いられています。
副作用がなく安全で、
お子さま、妊婦さま、ご高齢の方まで、
皆さまに安心して服用なさっていただけます。
お薬との併用も可能です。