最近の鹿児島トカラ列島近海で相次ぐ群発地震は、巨大カルデラ連続噴火に依る九州壊滅を想起させる | bluerose-is-ephemeralのブログ

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【投稿者コメント】


【キーワード】

[余計な不安煽るなとな]、[備えあれば憂いなし]、[最善の対策を急げ]


【件名】

最近の鹿児島トカラ列島近海で相次ぐ群発地震と7年ぶりの新燃岳爆発、宮崎県沖の海底地震の連発は何を物語るのか/日本列島は約1万2000年の周期で、巨大カルデラ噴火を起こしており、今後100年間に約1%の確率で発生すると専門家は警告している/要するに、今すぐにでも、鬼界カルデラ、姶良カルデラ、霧島火山、阿蘇カルデラと巨大火山の連続爆発が起きて、高温の火砕流が瞬時に九州を壊滅させてもおかしくはない


【投稿本文】


 「鹿児島・トカラ列島近海で地震相次ぐ、震度1以上80回超に」は、一体、何を物語るものなのか?

 トカラ列島近海で地震に続く、7年ぶりの新燃岳爆発、宮崎県沖の海底地震の連発と不穏な状況が続いており、添付図2の地図で視ると、この近海の火山の分布を北上すると、鬼界カルデラ、鹿児島湾の姶良カルデラ、霧島火山、阿蘇カルデラと巨大火山が続いている!

 今回の群発地震の付近には、過去1万年前に、世界最大のカルデラ爆発を起こした鬼界カルデラがあり、この付近の海底へのマグマ堆積・集積が懸念されており、約1万年まえの鬼界カルデラ爆発では、南九州が一瞬で壊滅している!

 地上最大の火山爆発が単独爆発で済むはずがなく、この爆発の連鎖が、鹿児島湾の姶良カルデラ、霧島火山、阿蘇カルデラと続いたら、九州全土も、一瞬で壊滅する!

 この連続火山爆発では、九州以外の関西では50cm、首都圏は20cm、東北地方でも10cmの火山灰が降り積もり、10cm以上の降灰域では、インフラシステム(電気・水道・ガス・交通等)は全てストップして、この領域に暮らす1億2000万人の日常は破綻し、日本壊滅を意味する!

 日本列島では、地質記録がよく揃っている過去12万年間だけでも10回の巨大カルデラ噴火が起きて来た。単純に「周期」を求めると約1万2000年程度、鬼界噴火から既に7300年経過しており、次の噴火が迫っている、巨大カルデラ噴火は、今後100年間に約1%の確率で発生すると、これまで東京大学や京都大学や神戸大学やJAMSTEC等の専門家は警告している! 要するに、今すぐにでも、鬼界カルデラ、鹿児島湾の姶良カルデラ、霧島火山、阿蘇カルデラと巨大火山の連発爆発が起きてもおかしくはない!


・添付図動画_「“鬼界カルデラ”過去3回噴火…マグマ蓄積の過程は 神戸大とJAMSTEC研究チームが船で掘削調査」
 https://www.youtube.com/watch?v=7WD2DIXjx5Y

 

 


・「巨大海底火山「鬼界カルデラ」の過去と現在」
 https://www.jamstec.go.jp/j/pr/topics/20220428/

・「7300年前の鬼界カルデラ噴火は完新世最大 神戸大が解明」
 https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20240326_n01/ 

・「大規模カルデラ噴火の前兆現象」
 https://www.dpri.kyoto-u.ac.jp/nenpo/no53/ronbunB/a53b0p31.pdf



【以下転載】

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/92fd2fcb4619af7a8922e613588b486da5c27394
「最悪の場合、日本喪失を招く巨大カルデラ噴火]
  巽好幸ジオリブ研究所所長(神戸大学海洋底探査センター客員教授) 2017/5/11(木)

添付図1_火砕流の発生(写真:ロイター/アフロ)



 日本史上最大の噴火は富士山宝永噴火や桜島大正噴火だ。おおよそ1.5立法キロメートル(東京ドーム1300杯)のマグマを噴き上げた。一方でこの火山列島では、このような大噴火の数十倍〜数百倍ものマグマを一気に噴出する「巨大カルデラ噴火」がしばしば起きてきた。直近のものは7300年前に現在の薩摩硫黄島(鹿児島県三島村)周辺で起きた鬼界カルデラ噴火である。この噴火では高温の火砕流が海を渡って九州を襲い、モダンな文化を育んでいた南九州縄文人を絶滅へと追いやった。また噴き上げられた火山灰は東北地方にまで達した。

■巨大カルデラ噴火の発生確率

 日本列島では、地質記録がよく揃っている過去12万年間だけでも10回の巨大カルデラ噴火が起きてきた。単純に「周期」を求めると約1万2000年程度。そして鬼界噴火から既に7300年経過している。だから次の噴火が迫っている、とこれまで専門家は警告してきた。しかしこれでは、あと5000年は大丈夫と感じる人も多いだろう。しかも、別々の火山で起きる噴火をひとまとめにして周期を求めるのは、意味のない計算だ。

 そこで最近では、きちんとした統計に基づいて、次のように表現するようになった(詳しくは「富士山大噴火と阿蘇山大爆発」に):

■巨大カルデラ噴火は、今後100年間に約1%の確率で発生する

 噴火が起きる確率が1%と言うと、99%大丈夫だと思う人が多い。しかしこれは間違いだ(「明日にも襲う巨大地震。その覚悟、ありますか?」)。例えば、1995年1月17日の阪神淡路大震災前日における、震度6弱以上の揺れが襲う確率は約1%だった。それにもかかわらず、翌日にはあの惨劇が起きた。つまり、巨大カルデラ噴火は明日起きても何ら不思議ではない。まずこのことをきちっと覚えておいていただきたい。

■巨大カルデラ噴火の被害想定

 南九州縄文人を絶滅させた巨大カルデラ噴火が現代日本で起きれば、とんでもないことになることは想像できる。では最悪の事態を想定して、具体的にその被害を見積もってみよう。
 
添付図2_巨大カルデラ噴火による火砕流、降灰の予想とその範囲の人口。赤丸、巨大カルデラ火山;黒印、火山



 まず巨大カルデラ噴火が、九州中部で起きたとする。これは決して次は阿蘇山だと言うのではない。九州には巨大カルデラ火山が4つも集中し、どこで噴火が起きてもおかしくない状況にある。降灰域に影響を及ぼす偏西風の向きや人口の分布を考慮した想定だ。

 次に火砕流の到達域や降灰の範囲を見積もる。それには、これまで日本列島で起きた巨大カルデラ噴火の中で、最もデータが揃っている、2万9000年前に鹿児島湾を作った姶良カルデラ噴火を参考にする。

 数百℃の高温の火砕流は2時間以内に九州のほぼ全域を焼き尽くし、関西では50センチメートル、首都圏は20センチメートル、そして東北地方でも10センチメートルの火山灰が降り積もる。ここで重要なことは、10センチメートル以上の降灰域では、現在のインフラシステム(電気・水道・ガス・交通など)は全てストップすることだ。つまり、この領域に暮らす1億2000万人の日常は破綻する。しかもこの状況下での救援活動は絶望的である。その悲惨な結果は明瞭であろう。

 これは日本喪失以外の何物でもない。

■我々は諦めるしかないのか?

 ここで述べたことは、決して「脅し」や「煽り」ではない。将来確実に日本列島で起きることを科学的に述べただけだ。だから何も対策を講じなければ、最悪の場合日本という国家、日本人という民族はほぼ消滅する。

 こんな事態から逃れることなど無理に決まっている、と諦めてしまって良いのだろうか? まずはこの事実を真摯に受け止めて、みんなでこれからすべきことを考えることが大切だろう。


巽好幸 ジオリブ研究所所長(神戸大学海洋底探査センター客員教授):

1954年大阪生まれ。京都大学総合人間学部教授、同大学院理学研究科教授、東京大学海洋研究所教授、海洋研究開発機構プログラムディレクター、神戸大学海洋底探査センター教授などを経て2021年4月から現職。水惑星地球の進化や超巨大噴火のメカニズムを「マグマ学」の視点で考えている。日本地質学会賞、日本火山学会賞、米国地球物理学連合ボーエン賞、井植文化賞などを受賞。主な一般向け著書に、『地球の中心で何が起きているのか』『富士山大噴火と阿蘇山大爆発』(幻冬舎新書)、『地震と噴火は必ず起こる』(新潮選書)、『なぜ地球だけに陸と海があるのか』『和食はなぜ美味しい –日本列島の贈り物』(岩波書店)がある。