日本は文明が発達してるというが、資源もないこの国がここまで発展を遂げるというのはやはり不自然なことで、自然な成長では決して成し遂げられなかっただろう。要するに日本の経済成長は、不自然な成長の上に成り立ってきたのだ。日本の経済システムは、善意を搾取して成り立ってきた。
善意とは何かというと、自分がこれをしたら、相手もこれをしてくれるだろうという言わば当たり前のギブアンドテイクだ。所が世の中には、自分が偉いからして貰ってる、自分が立派だから他人をこき使う権利がある。自分は人格者だから偉そうに命令する権利がある…なんて思ってる人間が信じられないくらい多い。
親や教師や上司なんてのも、そんなのばっかりだろう。立場の弱い子供や生徒や部下は、自分の生活のために仕方なく従ってるのに、立場が上の人間は、自分が偉いから従われている。だからもっと命令しよう。もっと搾取しようと考える。
優生学ってのはそういう思想だ。たまたまその時点で立場が弱い人間を「悪い」と見做す。子供だから、貧乏だから、派遣だから、ホームレスだから、地位が低いから、攻撃してもいい。
自己責任だから。
どれだけ傲慢なのだろう。弱者を搾取しなければ成り立たたないようなシステムを築いてる連中は、こうでもしなきゃ自分達の立場を守れないことを実はよく分かってるのだろう。もともとが善意の搾取の繰り返しの上に成り立った繁栄だから、カルマの法則に則り、負債はどんどん増えていく。その負債を永遠に返したくないと言ってるのがソラトであり、ソラトに乗っ取られた人間は、地球紀の終わり、「万人の万人に対する戦い」の時に、絶対悪として人類の前に立ちはだかる。
ブラック企業にしろ学校の部活システムにしろ、楽してチヤホヤされたい人間が生み出した連鎖的な搾取システムはそれ自体が最初から幻想なのだ。この幻想をより強固にしようとする人間は資本主義社会では現実を得られるが、それは同時にソラトに魂を売ることを意味していることを、覚えていた方がいい。