ある患者家族と電話面談してて、その家族は鬱らしい。


他の家族からそれとなく聞いてはいたけど話してみて、それが間違いないことを感じ取る。



オレも経験したからね。


経験、、、そんな生易しいものじゃない。



終わりの見えない不安、苦しみ、良くなったと思えた矢先、目の前の地面は無くなり谷底へ落ちていくような絶望感。



この苦しみがいつまでも続くという世界の中で。
現実と幻想が絶えず格闘している。


声のトーンは明るいけれど息遣いと音の間合いで相手が無理をしていることは明らかだ。



話の流れでオレも鬱の時代があったことを開示すると、ホッとしてた。 苦しみを経験した相手を実感したことで。



だからといって苦しみが無くなる訳じゃない。それを解決できる最大の理解者は自分自身しかいない。



オレの言葉はその人にとって何らかのヒントになっただろうか?



そんな事をふと思う。