雨の日の楽しみ | 半径6,378.1kmの日常

半径6,378.1kmの日常

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インド駐在で感じたことの一つとして、雨に対する感覚の違いがありました。駐在していたデリーはタール砂漠にほど近い乾燥地帯で、年間降水量は東京の半分程度。それも6月後半から9月前半、南西モンスーンがもたらす短い雨季の間にほとんど降ります。

モンスーンが訪れるまでの酷暑期は気温が45度を超える日も多く、熱波で亡くなる方も少なくありません。なので、モンスーンの訪れはまさに恵みの雨なのです。

一点の雲もなかった西の空に灰色の雲が現れ、少しずつ空を覆い始める。涼しさをはらんだ西風が吹くと、しばらくして突然土埃の大地を打つ雨粒が音を立てて降り始める。雨の中、通りに出て、髪を洗う人たち。

ああ、雨はありがたい、そう感じたものです。