ミステリとどんでん返し | 半径6,378.1kmの日常

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文学、哲学、社会学、映画、アニメ、マラソン、ゴルフ、金融、海外駐在生活、湾岸生活などについて、不定期に思考します

最近は映画やドラマでも鮮やかなどんでん返しの作品が結構出てきてますね。

そうだったのか、うまいなぁ、っていうカタルシスですよね。伏線の見事な回収。まあ、バッドエンドのどんでん返しもありますが。

私も古くはオリジナルの「猿の惑星」や「推定無罪」など、鮮やかなどんでん返しの作品が結構すきでした。

「スティング」とか「太陽がいっぱい」とかもそうかな。最近だと「ガールオンザトレイン」とか「ゴーンガール」とか面白かった。

ただ最初からあまりどんでん返しがすごいとか宣伝されるとげんなりですね。

 

どんでん返しといえばやはりミステリではないでしょうか。

自分も結構ミステリ好きですが、エラリー・クイーンの「神の灯」の衝撃はすごかった。

厳密にいえば、どんでん返しというよりも意外なトリックというべき作品ですが、あまりにも見事な解決に唖然としたのを覚えています。クイーンは短編に優れたものが多く、「一ペニー黒切手の冒険」なんかも意外なトリック、どんでん返しの傑作と思います。

ガストン・ルルーの「黄色い部屋の殺人」や日本では島田荘司さんの「占星術殺人事件」や「斜め屋敷の殺人」もこの範疇の傑作です。

 

どんでん返しというと叙述トリックものも多いですよね。古くはクリスティーの「アクロイド殺し」。日本でも歌野晶午さんの「葉桜の季節に君を想うということ」にはやられましたね。他にも「ロートレック荘事件」や「イニシエーションラブ」。「十角館の殺人」も叙述トリックものと言えますかね。ただ叙述トリックものはカタルシスですっきりというより、うまくだまされたという感じですよね。名作の「アクロイド殺し」も発表当初は批判が多かったとか。

 

夏の夜はミステリの名作を楽しんでみるのも良いのでは。