精神医学の進歩とともにさまざまな精神疾患の解明が進み、自らの意思ではコントロールできなくなった物質的あるいは非物質的な依存を依存症と呼んでいます。アルコール依存症、ニコチン依存症、薬物依存症、ネット依存症そしてギャンブル依存症や果てはセックス依存症まで。
こうした依存症の精神的なメカニズムの解明や新たな治療法や治療薬により依存に悩む方々の症状が改善し、治癒されることを願う一方で、どこまでが医学的に認められた疾患なのかという素人的な感想を持っています。我々の日常生活を送る上での重要な規範からの逸脱について、何でも依存症を免罪符にするべきではないと思うからです。
少し極端な例かもしれませんが、セックス依存症の患者によるレイプは法的な観点から同情の余地があるのでしょうか。それとも他のケースと同様に裁かれるべきでしょうか。ギャンブル依存症患者による違法賭博はどうでしょうか。
被害者感情に寄り添いつつ、罪を犯した人への情状に配慮するバランスはどこにあるのでしょう。
個別性が強い問題かもしれませんが、考えさせられます。