このホームレスのおじさんから以前にも「ビッグイシュー」を買ったことがある。
 
と、思う。
 
 
 
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皆さんは「ビッグイシュー」という雑誌をご存知だろうか?
 
もともと1991年にロンドンで始まり、日本では2003年に創刊された、ホームレスの人の自立を支援する事業だ。
 
 
自立をしたいと思っているホームレスの人たちはこのビッグイシューをまず預かり、街頭で上の写真のように販売し、1冊 ¥350の売り上げのうち、¥180が販売者の収入になる。
 
 
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ロンドン市内ではかなりの数のホームレスがこの "The Big Issue" を売っているのを見かけるが、日本ではまだまれ。
 
 
何度か東京都内で販売者に出くわし、その度に買う。

 
この「ビッグイシュー」、内容がかなり濃密で面白い。
 
国際記事、国内特集、音楽や映画、販売者ストーリーや人生相談などの4部構成で、1ページも見逃したくないほど、ギッシリと面白い記事が盛りだくさん。
 
 
自分が読者としても満足できるし、何と言っても誰かを応援できるという、「一粒で二度おいしい」(世代がバレるこのフレーズ!) 雑誌なのだ。
 
 
 
このシステムを考え出した人は天才!
 
こうして得た収入でホームレスの人達は、3つのステップを目指している。
 
第一ステップ: 簡易宿泊所(1泊千円前後)などに泊まり路上生活から脱出。(1日20~25冊売れば可能に)
 
第二ステップ: 自力でアパートを借り、住所を持つ。(1日25~30冊売り、毎日1,000円程度を貯金、7~8ヶ月で敷金をつくる)
 
第三ステップ: 住所をベースに新たな就職活動をする。
 
今、販売者の多くは第二ステップに挑戦中。
©️ bigissue.  jp
 
 
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私は上の2冊を買った。
 
しめて¥700だが、 千円札を差し出すともちろんお釣りをくれようとするので
 
「お釣りは結構です、取っておいて下さい」
 
と押し付けがましくならないように気をつけながら言うが、お釣りを渡してくる。
 
少しの間やり取りをしていたら
 
「じゃあ飴ちゃんをらもらって下さい」
 
と言うので、
 
私も「じゃあ飴ちゃんをいただきます!」
 
おじさんはウエストポーチの中から5つも飴玉を出して私の手にのせてくれようとする。
 
「ひとつでいいですよー。なくなっちゃいますよ」
 
と言っても、ガンとしてゆずらないので、ありがたく5つもらう。
 
 
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なんだか嬉しくてひとつはすぐ口に入れたので、4つ残っている。
 
 
 
あとでふと思ったが、これ、おじさんのお昼ご飯だったんじゃないかな。
 
一粒で元気がでた!
 
 
一人でも多くのホームレスhomeless が「ホームあり」
になりますように。
 
 
 
PS 
実を言うと、最初このおじさんがビッグイシューを売っていることに気付かなかった。
 
この駅には、花壇がいくつか並んでいて、その中の植物をいとおしそうに手入れしているおじさんを見て、市の職員か何かと思った。
 
どこかのスタッフのような赤いベストも着ているし。
 
そのおじさんの動きを見ていたら、ビッグイシューをつかんで売り出した。
 
何かに魅かれるときは、そのものからではないことも多いんだなあ、、、。
 
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