この監獄のような学生寮の、高い塀の向こうから、ほとんど毎日24時間ひっきりなしに、サイレンや分けの分からない叫び声が聞こえていて、覚悟はしていたものの、慣れるまでは寝不足になった。

 
が、異国にいると言う興奮状態からか、もともと脳天気に何でも良いほうに解釈する性格のせいか、夜は、寮仲間と各国料理を作り合って披露したり、音楽をガンガンかけてダンスをしたり、なんやかんやと楽しくやっていた。

 
メンバーも面白かった。

 
前回のブログに登場した韓国人の演出家、カメラマン、台湾人の画家、中国の国から送られてきたエリート、なぜだか聴診器を持ってきていたかわいらしいドイツ人の医者の卵の女の子(stethoscopeと言う単語をこのとき始めて学んだ)、何をしている人だか覚えていないが、恰幅の良いドイツ人の男の子、そしていまだに繋がっている日本人の友人達。

 
他にもいたのだろうが、覚えているのはこのメンバー。
 

そう言えば、この中国人の彼がエリートだなあと思った一幕。
 

なぜか彼と社交ダンスまがいのダンスを踊ることになった。

photo:01



© ?
 

踊りは何でも大好きな私は、
"Shall we dance, madomiselle?"
の誘いは断れず、彼とクルクル回り続けた。
 

 
"You don't have to do anything. Just follow me."
(「君は何もしなくていいよ。ただ僕についてきて」)
 

何て粋な! と思いつつ、なされるがままに動いた。
 

足の運びも何も知らない私が、彼の足を踏むこともなく、曲にあわせて気持ちよく舞わせてもらった。
 

タイミングよく腰を引っ張ったり押したり、ターンさせてもらったり、そんなに体格の大きくない彼のどこにこんな力があるのかと思うくらい、自由自在に女性の身体を動かす。
 

はあ、こういう時に女は参ってしまうのねえ、と思ったが、何もなく終わった一晩だった。
ちゃんちゃん。
 

中国のエリートはダンスも仕込まれるのかしら?
 

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