松本清張 『 軍師の境遇 』 角川文庫
表題作および歴史もの三篇による短編集でごんす。
「軍師の境遇」・・・ 織田と毛利の板ばさみで、絶賛右往左往中の小寺家中の
有能軍師・黒田官兵衛の飛躍と受難のおはなし。
何度も何度も繰り返しのたまうが、戦国モノにおける
「ろくでなしとお姫様」モノは、漏れのハートわし掴みシチュじゃ。が・・・
まさか 小 寺 の美しい姫さま(←姫は独身。黒缶とうぜん既婚)に忠誠を誓う
官 兵 衛 というのはまったく俺の超想定外じゃあ!!
だって、よりによってさ、黒缶がさ、かよわい娘っこにヒラ蜘蛛みたいになって
萌えキュン☆したりする姿なんてさ、マジ想像できねえもん!
どっかの△本勘○さんじゃあねんだからよー
・・・よかったね官兵衛、よかったね。・゚・(ノД`)・゚・。
「逃亡者」・・・ もと一色の家来だった稲富一夢と、主家を滅ぼした細川忠興との確執。
い、稲富さんのお名前が・・・
「板元画譜」・・・ 寛政期のお江戸(ドラマ的に「つまんない」とされてる時代でつねw)。
山東京伝や喜多川歌麿の視点から、ダメ絵師写楽に
入れ込んでしまった板元蔦屋の気の毒な顛末が書かれておりやす。
個人的にこれが一番おもしろかったですな。
たいていの作家さまが持つであろう嘆きが
↓の文章に集積されておりますなw
「豊国の画はたしかに粗い。写楽のような個性も無ければ、歌麿のような優美妖艶もない。
だが、民衆は好事家流の鑑賞を必要としなくなったのだ。欲しいのは、だれにでも解り易い
絵であり、だれもが自分の家に飾って愉しみたい絵であろう」
こうして文章打ってても、「写楽」「歌麿」はイパーツ変換オケーで
「トヨクニ」は変換されないんだけど、当の本人たちからすれば、
そんなのは些細な問題でしかないんだろうしなあ。