エイジ779
ブルマとジャコを見送りながら悟空がベジータとブルマのやり取りをみて、一言、口を出していた。


悟空「お互え、気強え 嫁さんだな」

ベジータ「フン、まっ、まあな・・・・だが俺は嫌いじゃない」


ベジータから意外な返事が返ってきたため、思わず悟空も自分の妻の事に対するノロケ話になっていた。


悟空「そんなこと言ったらおらだってチチのこと好きだぞ」

ベジータ「氣が強い女しかいないサイヤ人の血だ」

近くで聞いていたピッコロが妙に納得していた。

あのベジータが自分からそういう話をするようになって来るくらい最近では本人はまだ自覚がないようだったが、人前でも側にいる事が明らかに増えていた。

多分、段々とそれが当たり前のように自然と二人の仲は深まっていたのだった。



回想~

そして、前日もベジータはラボで籠って作業に取りかかったブルマの側にいた。
ブルマは一旦スイッチが入ると完成するまで寝ずにやり続けてしまうほど没頭してしまうのだ。

ブルマ 「もう、先に寝ていいわよ」

ベジータ 「いや、ビルスにお前なら出来ると提案してしまったのは俺だから、そういう訳にもいかない」

ブルマ 「でも、作業するのは私で、貴方がここにいても・・・」

ベジータ 「俺がいると氣が散るか?」

ブルマ 「そんな事ないけど、でも何もすることないわよ」

ベジータ 「構わん」

ブルマ 「そう」


ブルマは超ドラゴンレーダーの作成に入った。超ドラゴンボールの大きさは分からなかったが、ナメック星のドラゴンボールより大きいだろうと予想して更に大きなドラゴンレーダーを作り始めた。

ブルマの没頭している姿は天才科学者と言われるだけあって集中力もさることながら、パーツのひとつひとつを組み立てていく手際良さは感心するばかりだった。

ブルマが一息付いたとき、現実の世界へ戻ってきたようだった。

ベジータは少し離れたソファーに腰かけてその様子を黙って見ていた。昔からこういう光景は何度も見かけはしていたが、実際に最初からこうして見る事は初めてかもしれない。一連の無駄のない手慣れた動きはブルマがこれを得意とする分野なのだと改めて氣付かされる。他の分野、特に日常に関してはかなり大雑把な面を見せるのに対して雲泥の差だ。

ブルマ 「あ、そういえば、居たんだった。あんまり静かだから・・・」

ベジータ 「メドは付きそうか?」

ブルマ 「この分だと朝までには完成しそうよ。少し休憩入れてから再開するわ」

そういうと、珈琲を飲みながら、ベジータの隣へ座った。

ブルマ 「ちょっと肩貸してね」

ブルマは一息つくと自分の頭をベジータの肩に置いてベジータに寄りかかった。

ベジータは何も言わず、ブルマの腰に手を回していた。

ブルマ 「・・・何氣に積極的なのね」

ベジータ 「お前が寄りかかってくるからだ」

ブルマ「ふうん・・・」

ブルマは珈琲を口に含むとベジータに口移しした。ベジータは不意を突かれて顔が赤くなる。

ベジータ 「何しやがる」

しかも口の中に珈琲の苦さより甘さが勝って広がる。

ブルマ 「あら、珈琲を飲むと眠氣が取れるのよ」

ベジータ 「甘い・・・、お前、砂糖何杯入れたんだ」

ブルマ 「こういうときは甘いものも欲しくなるのよ。でも、貴方には甘すぎたかしら」

小悪魔的な瞳でブルマがベジータを見つめていた。昼間からの行動をみると明らかに誘っているようにも映る。もうこれ以上、抑える必要はなさそうだ。

ベジータ 「ああ、甘すぎだ、それに珈琲を飲まなくても充分、目は冴えている」

ブルマの珈琲を取り上げるとサイドテーブルに置いてブルマにキスしてソファーに押し倒した。

ブルマ 「ち、ちょっと・・・や・・・だ・・・」


そのブルマの声も甘かった。言葉とは反対の反応を見せていた。


ベジータ 「お前から仕掛けてきたんだろ。昼間だってビルスたちのいる前でキスなんかしやがって」
 

ブルマは耳元で囁く。

 

ブルマ 「・・・じゃあ、今なら甘えてもいいのね」

今度はブルマが誘うようにベジータの頬に手をあてた。

ベジータはそのブルマの手を取り、舐めるように指先をキスをしてそのまま首筋へ移っていった。ブルマの身体がいつも以上に反応が早いのがわかる。波をうった途端、ベジータはブルマを強く引き寄せ、二人は絡みあっていた。

ベジータ 「もう、止められないからな」


ベジータは一言 忠告すると、自分の纏っている服を脱いで、ブルマの服も手にかけた。ブルマも自分から服を脱いでベジータに身体を委ねている。

肌と肌がふれあい、相手の上昇する体温を全身で感じながら自分の中心もより上昇してくるのがわかった。

ブルマ 「ベジータ、熱いわ」

ブルマの中心がベジータを誘うかのように溢れだしベジータの芯を滑らかに招き入れる。どうやらブルマは作業に没頭しすぎてハイ状態だったようだ。それでいつも以上に身体も繊細に反応して恍惚な表情でベジータを見つめていた。

ベジータ 「・・・ヤバイな、今日のお前は」

入った途端に弾けそうになる自分自身を抗いながらブルマに振動を与え、更に二人は深く解け合っていった。ブルマの溢れ出すそれがベジータ自身に纏わりついて締めつける。

 

ブルマ「もっと・・・きて」

何度も触れ合っている身体がまるで磁石のように相手を求めて離さず欲情を掻き立てる。

最初から対だったんではないかと思えるくらいに心地良かった。それでいて熱く燃え盛る感情に支配される。

全てを互いの身に任せ、感情の赴くまま、身体も心も自由に解放されていく。何とも言えない高揚感に包まれながら感情が昇り積めていく。

ブルマ 「あ、駄目・・・」

ブルマの甘すぎる声が全身に響き、二人の高まりすぎた氣が弾けた。

暫くはそのまま抱き締めあったまま、息が整うのを互いの頬が触れ合う距離を感じながら待った。

先程までの絡まり乱れた姿は呼吸と共に落ち付きを見せ、現実が二人を引き戻す。作業はまだ途中だった。

ベジータ 「朝までに出来上がるのか?」

ブルマ 「多分ね」

そのあと、二人はシャワーを軽く浴びて、ブルマは作業着に着替えて、残りの作業に入っていった。



ブルマはフル回転で最後の仕上げに取りかかっていた。

朝焼けの空を迎えた頃、悟空がラボに入ってきた。


悟空「オッス!早起きだな。それって・・・」

ベジータ「超ドラゴンレーダーだ」

もう、ほぼ完成している大型の超ドラゴンレーダーを見て悟空が感心する。


悟空「うわ~!たった一晩で作ちまうなんて」

とてもさっきまでベジータの腕の中で甘えていたとは思えないほど、すでに科学者の目をしているブルマだった。

ベジータは抱き締めたブルマのぬくもりがまだ残っていたそんな朝の一時であった。




現在~

ジャコと戻ってきたブルマを心配するように聞くベジータがいた。

ベジータ「ジャコに変な事はされなかっただろうな?」

ブルマ「変なことって何かしら~?」

からかうようにブルマがベジータとじゃれあっている最中に、悟空はジャコから聞いたブルマの話を振って、思いっきりブルマを怒らせていた。

 


悟空「ブルマ、おっぺえ垂れたんだってな」



悟空が帰ったあと、ベジータはブルマを慰める状況になったのは言うまでもなかった。

しかし、ブルマが、氣にしてる事を触れるのは好ましくないと判断したベジータはその時は何もその事は触れずブルマにキスをして黙らせたのだった。

ブルマ 「な、何よ」

ベジータ 「甘いものが欲しくなっただけだ 」

そう言うと、更に自分の舌をブルマの舌を絡めてこれ以上余計な事を言わないように口を塞いで抱き締めていた。

新しい命が宿る日がそう遠く無いことを予感させるくらい最近の二人の関係は甘くなっていたのだった。

トランクスは既に13才を迎えていた。トランクス自身もまさか将来、妹が出来る事になろうとはまだ夢にも思っていないくらいの時の頃であった。