王凯と王鸥の「三生三世」
「第一世」:『琅玡榜』
王凯の役は王鸥の役の主人の政敵(ようするに敵)
「第二世」:『伪装者』
王凯の役は表向き、王鸥の役にとって恋人の弟。
が、実は敵同士。
「第三世」:『猎狐』
同僚からの恋人。
『猎狐』での二人の関係の描き方は結構よかったと思います。
経済犯を捕まえるという社会的テーマがあるので、恋愛メインのドラマにあるような展開がなくて、非常に見やすかったです。
パターンらしいパターンといえば、二人は最初いがみ合うことからはじまる、くらいなもので、そこから同僚になって仕方なく協力し、やがて同じ部署で犯人を追い詰めていき、その中でお互い「いいな」と思うようになっていきます。
王鸥は美人で姉御肌の女性で、ヴィジュアル的にも王凯と非常にお似合いでした(^^)
靳东とどっちが(ヴィジュアル的に)お似合いかと聞かれたら・・・筆者は王凯に1票。
現実でも二人は独身ですし、ないかな?(王子文のときも同じこと言ったよね、ワタシ)
刑事・王凯
『猎狐』で王凯が演じたのは夏远という経済事件チームのリーダー。
登場当初は刑事事件担当でしたが、とある事件を経て、やがて経済事件チームのリーダーになるのでした。
キャラの性質上、正義感が強く、しっかりとした信念をもって悪と戦う真っ直ぐな性格であることは当然であり、これは王凯自身の性質にもよく合っています(だから刑事役、軍人役が多いんですよね~)
でも今回の夏远は、筆者がこれまで見た王凯の「公僕」の役の中で、もっとも「かわいい」キャラクターでした(あくまで私見ですが)
強い面も弱い面も、成功も失敗もとにかくバランスがよく、とても自然。
ほかのキャラが不自然ということではないですよ。
たぶんこれはこのドラマがリアルと言われる所以であり、ドラマ自体がよりリアルであるためのキャラ設定&キャラ造りだったのではないかと思います。
過剰にカッコよすぎることもないし、逆に誰でもあるような弱さに焦点を当て、そこを誇張描写して見る側の同情心をくすぐることもない。
警察官ではあると同時に、ただの一人の人間であり、普通の男でもありました。
こういうキャラクターは見ていて疲れません。
とはいえ退屈もしないのがまさに演技力のなせるワザ。
つくづく王凯は良い役者だと改めて感じた次第です。
刘奕君
先日『冰雨火』という刑事ドラマの制作発表がありました。
出演者に刘奕君刘老师の名前があったため、「制作発表でネタバレ」が微博のトレンドワードに見事にランクイン。
悪役は疑いようがなく刘老师だとみんなに思われているわけで、一部では「刘老师、いつになったら悪役じゃない役をやってくれるんだ~!」という声もありました。
――筆者、爆笑(失敬)
刘老师の演じる悪役は数える程度しか見ていませんが(片手以上、両手未満)、筆者が思う彼のすごいところは、どれほどの悪いキャラを演じても、決してそのキャラに対して同情心が湧きおこらず、と言って役者本人に同化することもあんまりない。
中国の映画やドラマで悪役をやったら、現実生活でもよくそのキャラを引きずられて、一般人が役者に対して「よくも主人公をいじめてくれて!」と敵視する現象が度々起こります(特に年寄りの視聴者に多く見られがち)
あの『铁齿铜牙纪晓岚』で和珅を演じた王刚ですら、家族(確かお母さんだったと聞いた気がする)から「もう和珅(悪役)を演じるのはやめてくれ」と泣きつかれたり、離婚したのは和珅のせいだって噂されたりしました(王老师の和珅はさすが「経典」と言われるだけのことはあって、一見の価値ありです!)
しかし刘老师へのそういう話題を、少なくとも筆者は見かけたことがありません。
…刘老师の演じる悪役は、感情的にも理性的にも救いようのない人間が多い。
誰にでもある平凡なやさしさ――家族に対する愛や、仲間なら守る気持ちとか――を持ち合わせつつ、だからといってそれがイコール「この人可哀想」とは絶対にならない。
見る側に媚びらないそういった徹底した悪役の「潔さ」を突きつける(『琅玡榜』の谢玉とか、今回の『猎狐』の王柏林とか)
筆者の狭い観劇範囲内で、こういう悪役役者(もっと言うならこういう悪役の演じ方)は初めてです。
これって、改めて考えるととても「変」だと思うんですよね。
一見すごく矛盾しているのに、微かな違和感さえない。
役者自身がキャラクターに負けることがないし、逆にキャラクターが役者を食うこともない。
だからみんな悪役だとわかっていても見てしまう(惹かれてしまう)し、決して役者本人を嫌ったりしないのではないでしょうか。
・・・ちなみに刘老师が演じた悪役の中で、筆者が一番好きなのは『远大前程』の张大帅です
悪役というのを取っ払うと、『伪装者』の王天风が一番になります
PS:『冰雨火』には王一博が警察官役で出演しますよ~
刘奕君ついでに
余談ですが、刘老师の息子さんも役者デビューしました。
お父様似の文系っぽい顔立ちですが、
お父様と同じく悪役を演じたそうです。
もしいつか孫ができて、性別はどっちにしろ役者の道に進み、これまた悪役を演じるならば、その時代の評論家は血筋だと言うのでしょうね。
ドラマの内容にはまったく触れずに終わってしまうのはココではよくあることで…;;;(まあ、それはほかの方にお任せします)
『猎狐』観終わって、そのまま『清平乐』にスライド(?)しました。
現在やっと半分まできたところです。
・・・・・・王凯がなぁ(ため息)
あ、間違い。
王凯が演じている仁宗がなぁ・・・
皇帝としては全然いいんですけど、男としてはマジで「渣」
ほんとにほんとにほんとにほんと~~~~~に、「渣」!
詳しくは機会があればそのときに。
ではでは今夜はこの辺で。
おやすみなさい
既来之则安之