晩餐会をはじめ、結婚披露宴やカジュアルなパーティに呼ばれることは、人生で幾度かある経験かと思います。
事前に知っておくと、当日、不適切な振る舞いや恥ずかしい思いをしなくて済みます。
このような場面での振る舞い方や気を付けたいことをご紹介します。
■晩餐会はどのようにすすめるか
・客同士を紹介
主催者夫妻は、入り口での出迎えを終わったら、待合室で初対面の客同士をつとめて紹介するようにします。
客が多くて、全部を紹介しきれない場合にも、当夜の主賓には、すべての客を紹介するのが礼儀です。
また、夫妻でない男女にテーブル・パートナー(食堂で隣りあわせて着席する相手)となってもらう場合には、主催者夫妻-主としてホステス(女主人役・主催者夫人)は、かならず、その男女をひきあわせておかなくてはなりません。
その紹介のしかたは、同性の場合は、社会的地位の下の人をさきに紹介し、地位に差のない場合は、年齢の下の人をさきに紹介する。
また、異性の場合は、男性をさきに女性に紹介するのが礼儀です。
また、相手が外人の場合、紹介されたら、握手を交わすのが普通ですが、この握手は、同性の場合は地位、または年齢の上の者が手を出し、異性の場合は女性のほうからさきに手をさし出すのが礼儀で、反対に、地位や年齢の下の人、または男性のほうから握手を求めるのは非礼とされています。
・開宴までは
晩餐会では、招待客が控え室にはいると、ウェーターがカクテルにカナッペなどをはこんできますから、客はそれをとりながら、主催者夫妻から他の客に紹介されたり、客同士で歓談したりしながら開宴を待ちます。
そのうちに、開宴の時刻になると、待合室から食堂に通ずる扉が大きく開かれ、ボーイ長が、「どうぞ、御着席を願います」と告げますから、客は静かに立って、食堂にはいります。
・結婚披露宴をはじめ、一般の食堂へのはいり方
パーティーでは、客は、受付で渡された食卓札と食卓配置図(テーブル・プラン)によって各自の席をのみこんでおき、任意に食堂にはいって指定された席に着くのが普通ですが、正式の晩餐会では男子客は、主催者夫妻から紹介された自分の隣席の婦人客に右腕を貸し、二人ずつ並んで食堂へはいるのがしきたりです。
その順序は、まず主賓の夫人とホスト(主人役・主催者)、次に、隣席同士の男女の組が順次に続き、そのあとに、主賓とホステス(女主人・主催者夫人)がつづきます。
こうして、組合わせの男女がはいり終わってから、パートナーのない男子客がつづくのです。
・椅子の掛け方
男子客はパートナーの婦人客の椅子を動かして、その着席を助けてやり、それから自分が着席するのが正式です。
なお、椅子へ掛けるときは、椅子の左側からであることを忘れてはなりません。
・食卓の作法
全員が着席すると、ウェーターがオードブルから順に料理をはこんできます。
晩餐会の献立は、いうまでもなく、フル・コースです。
その料理の取り方や食べ方、飲み物の飲み方などは、通常のテーブルマナーとおりの作法で行なえばよいのです。
・スピーチと乾杯
晩餐会でも、たとえば、遠来の賓客の歓迎晩餐会では、主人役が歓迎の挨拶を述べ、主賓が謝辞を述べるというように、いわゆる〈テーブル・スピーチ〉 が行なわれることがあります。
その場合は、デザート・コースにはいってから行なうのが、正式です。
また、晩餐会では、主客がともに相手方の健康を祈って、乾杯するのが普通ですが、その乾杯の作法は、〈結婚披露宴〉場合と同様に行ないます。
・閉宴
以上のようにして、宴がすすみ、最後のコーヒーを飲み終わると、頃あいを見て、ホステス(女主人役)が、真向かいの主賓の夫人に、「それでは、これで・・・」というように会釈を送り、主賓の夫人はそれを受けて席を立ちます。
それにつれて、一同も席を立ち、別室に移って、なお、ウィスキーなどを飲みながら、歓談をつづけます。
以上が、外国流の退席のしかたですが、日本では、ホスト(主人役)が席を立って、「本日は、御多忙のところを御来臨いただきまして、まことにありがとうございました。
これをもって閉宴いたしますが、なお、別室において、ごゆるりとご歓談くださるよう、お願いたします」というふうに閉宴の辞を述べ、それによって一同が席を立つというふうに行なわれることが多いようです。
別室に移ってからは、ほかの客は、主賓夫妻が辞去してから、席を立つのが礼儀とされています。
九鬼有沙
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