岩波文庫の江川卓訳で『罪と罰』を読み始めた。全三巻ある。『罪と罰』は工藤精一郎訳の新潮文庫で一回、米川正夫訳の角川文庫で一回、また米川正夫訳の河出グリーン版世界文学全集で一回通読した。江川卓訳で読むのは今回が初めて。他には池田健太郎訳の中央公論社の「世界の文学」版も手元にある。江川卓訳のを読み終えたら、その次は池田健太郎訳で読み通してみたい。コンスタンス・ガーネットによる英訳版のもある。

 

しかし、これはやはりすごい小説だ。心のことがこんなに深く書かれてある本があるとは。いまマルメラードフが酔っ払いながらラスコーリニコフに話しかけているところ。冒頭の部分。ドストエフスキーは深い。