若松英輔『日本人にとってキリスト教とは何か』を70ページまで読んだ。とてもよい。副題は「遠藤周作『深い河』から考える」。

 

「人生」とは、私たちの生、すなわち存在そのものが深化する現場です。ある人は、何かに没頭するときに、また、ある人は家族に料理を作っているときにそれを経験することがあるかもしれません。

 

また、「人生」において私たちは自己の深みを知るだけではないのです。そこで「神」と他者――亡き者を含む――に向かって開かれてもいく。自己と深くつながり、他者と神に向かって開かれていく、そこに「人生」がある、そう遠藤は感じています。(若松英輔『日本人にとってキリスト教とは何か』NHK出版新書、49ページ)

 

上の部分では、生を「人生」と「生活」とに分けて考えている。生活とは、社会的な、人々との間にあるもの。

 

久し振りにとてもいいものを読んだと思う。遠藤周作は井筒俊彦を読んでいたらしい。あと意外なところでは、遠藤周作はルドルフ・シュタイナーを読んでいたらしい。

 

いま久し振りにオリジナル・ラブの「風の歌を聴け」というアルバムを聴いている。改めて、ドラムの人上手いな、と思った。上手すぎる。初めてこのアルバムを聴いたのがぼくが20歳くらいのときで、こんなにかっこいいドラムがあるのかとひっくり返った。それが佐野康夫との出会いだった。佐野康夫はいろんなところで叩いている人で、最近の曲だとAdoの「クラクラ」のドラムも彼が叩いている。アニメソングで叩いている曲も多い。菅野よう子周辺とか。昔だとモンドグロッソ、Monday満ちるといったクラブジャズみたいなアルバムにも参加していた。梅津和時のバンドでクレズマーをやっていたアルバムもあった。一時期、彼の演奏をいろいろ探して聴いていた。