ここ15年ほどで麻雀格闘倶楽部(MFC)の接続者数は大幅に減少した。
最盛期は当ブログを毎週更新していた2010年のあたりで、半荘リーグの接続者数は最大2000人程度であった。そこから少しずつ接続者数は減り始め、パンデミック真っ盛りの2021年頃は半荘リーグで1000人を下回るようになった。そして2026年現在、半荘リーグの接続者数が400人を超えたのを最近見た事が無い。200人台から300人台といったところだ。最盛期から比べると、今の接続者数は数分の1となってしまった。
初期MFCシリーズはまだ普及度が低くCPUが同卓する事は頻繁にあったが、MFC4の頃からCPUが同卓する方がむしろ珍しくなった。以降4人とも人間であるのが長らく当たり前になっていたが、ここ2、3年初期MFCシリーズを思い出すくらいCPU同卓が頻繁に起こるようになっている。
こうした接続者数の減少はMFCの強みが段々とかき消されている事を意味する。2010年頃MFCの強みは以下であった。
①タッチパネルによる操作性のよさ→マウスで行動を選択するネット麻雀は操作性が悪くストレスを感じる
②演出性
しかし2010年代にスマホやタブレットが広く普及したため、今やネット麻雀でも当たり前にタッチパネルで操作が出来る。それでいて天鳳や雀魂などの方が1ゲームあたりのコストが安いのだから、それらにプレイヤーが流れるのも当然である。演出性については今の所一歩リードしてはいるが、昨今のAI技術の進展により製作コスト低減が予想される事からネット麻雀も今後は演出性がもっと高くなる可能性はある。
こうした流れを受けてコナミ側も何とかプレイヤーを引き留めようと、今はMFCもアーケードからだけで無くコナステを通じてPCやスマホからでもプレイできるようになっている。今やコナステ接続者が同卓するのは普通の光景である。しかし、それでも1半荘の平均価格が約200円なのはネット麻雀としては高額だ(入場300円、コンテ最安0円の設定からすると1半荘の平均価格は200円程度であろう)。かといって、コナステ側が勝手に料金を引き下げる訳にもいかない。なぜならゲーセン側が筐体費や場所代、人件費をペイするためには、一般のネット麻雀よりも高い料金を設定せざるを得ないからである。別の言い方をすれば、ゲーセンを切り捨ててMFCをコナステ専用タイトルにすれば、恐らく1半荘あたりの料金は今よりもっと引き下げられる。
私が思うにゲーセンで麻雀を打つという行為自体が少しずつ時代遅れになりつつあるのだと思う。
思えばゲーセンも、長い歴史の中で中身は大きく変遷してきた。90年代はスト2に端を発する格ゲーブームで、どのゲーセンも格ゲー筐体が中心であった。それから21世紀に入ると格ゲー筐体の数は減り、00年代にはMFCのようなネットワーク対戦ものが出現した。インターネットが普及し始めたとはいえ当時の家庭用の回線は今よりも貧弱で、ストレス無くネットワーク系のゲームを楽しむには専用機が必要であり、それを持っている事がゲーセンの強みだったのである。しかし、今やスマホ等でいつでもどこでもインターネットにアクセス出来るほど普及し、ネット対戦を家庭で楽しむのは当たり前になった。今のゲーセンは家庭では持てない大型筐体を新しい強みとし始めている。
麻雀格闘倶楽部シリーズはコナミ社にとっても大きなブランド価値を持つタイトルで、IPビジネス全盛期の現在、簡単には終わらせたくないはずだ。しかし、タイトル継続のためには他のネット麻雀との競争に打ち勝つ必要がある。そのためには1ゲーム辺りのコストを引き下げる必要があり、この事を考えると料金引き下げのボトルネックとなっているアーケード版からの撤退をいずれ選択せざるを得ないのではないかと私は考えている。
長らくすっかりとお馴染みとなったゲーセンにMFC筐体がある風景も当たり前のものではない。
余談
私も天鳳を少しだけやっているが、今でもメインはMFCである。その理由はMFCがほぼ純然たる着順取りのルールを採用しているからだ。例えば天鳳や雀魂はラスを引かない事に価値を持つルールを採用しているが(回線切れ対策のためやむを得ない)、個人的にはこれは本来の麻雀というゲームの趣旨とは異なると思う。またフリー雀荘はチップをいかに獲得するかというゲームに変貌しており、もはや着順取りは二の次で本来の麻雀とは別のゲームだと言っても過言ではない。
MFCには何とか踏ん張ってもらいたいのが自分の意思である。