現在、京都市美術館にてリヒテンシュタイン展が開催されている。その名の通り、リヒテンシュタイン侯爵家の美術コレクションの特別展で、ルーベンスやビ-ダ-マイヤ-絵画等が展示されている。
リヒテンシュタイン侯爵家の歴史は12世紀まで遡ると言い、当初はバ-ベンベルク家に仕える家系であった。
その後、ウィ-ンをはじめ、オ-ストリア各所に所領を広げ、勢力を拡大させていったが、14世紀にハプスブルク家の王アルプレヒト5世の逆鱗に触れることがあった為、殆どの領地が没収された。
ハプスブルク家の怒りが解けると、リヒテンシュタイン家は嘗ての領地を徐々に買い戻してゆくとともに、17世紀にはハプスブルク家の皇帝から侯爵号が与えられ、やがて、ハプスブルク帝国の宮廷における重要な大貴族としての地位を得る様になった。
18世紀にヨ-ハン・アダムが今日のリヒテンシュタイン侯国に当たる領地を購入したが、その当時は辺鄙な場所であり、リヒテンシュタイン侯爵家の活動の中心地はあくまでウィ-ンであった為、20世紀に入るまでは忘れられた所領であった。
リヒテンシュタイン侯国が今日の様な小さな裕福な国になり得たのは先代の侯爵家の当主であるフランツ・ヨ-ゼフの手腕による所が大きいが、リヒテンシュタイン侯爵家は侯国の運営に努める一方、現在においてもオ-ストリア有数の大地主でもあり、オ-ストリア国内に宮殿などの他、農場なども有しているとのことである。
以上、リヒテンシュタイン侯爵家についてごく簡単に振り返ってみたが、嘗てのハプスブルク帝国の大貴族であり、又、今日においては侯国の元首家であるヨ-ロッパ有数の名門の華麗な美術コレクションに触れるのも、個人的には楽しみではある。