□だいぎつひめ
古事記:
「又食物乞大氣津比賣神 爾大氣都比賣 自鼻口及尻
種種味物取出而 種種作具而進時 速須佐之男命立伺其態
爲穢汚而奉進 乃殺其大宜津比賣神 故所殺神於身生物者
於頭生蠶 於二目生稻種 於二耳生粟 於鼻生小豆 於陰生麥
於尻生大豆 故是神産巣日御祖命 令取茲 成種」
(又 大氣津比賣神食べ物を乞う
爾(なんじ)大氣都比賣、自ら口及び尻から種種(くさぐさ)
而(に)味の物取り出し
種種(くさぐさ)而(に)具を作り進める時
速須佐之男命、其の態(さま)立って伺い
穢れの為而(に)進んで汚れて奉る
乃ち其の大宜津比賣神が殺すが
故 神者(は:短語)殺した身の所から物を生む
頭に於いては蠶(かいこ)が生まれ
二つの目に於いては稻の種が生まれ
二つの耳に於いては粟(あわ)が生まれ
鼻に於いては小豆が生まれ
陰に於いて麥(むぎ)が生まれ
尻に於いては大豆が生まれ
故 是(これ)神產巢日御祖命、茲(ここ)に取り
種成るを令(うなが)す)
▽表記
四つの表記が存在します。
1.伊豫之二名嶋の一面、「粟國謂大宜都比賣(此四字以音)」
2.大氣津比賣神
3.大氣都比賣
4.大宜津比賣神
1の「大宜都比賣」は「此四字以音」とあり、「音読み指定」になります。
呉音:「だいぎつひめ」、漢音:「たいぎとひばい」と
変換すると「呉音」表記が正しいと受け取れます。
しかし、2~4には読みの注記が書かれておらず、
同じ読みで良いのかどうか不明です。
また、「氣」は「呉音:け」、「漢音:き」となり、
「大氣」は「だいけ」となってしまい「だいぎ」と異なってしまいます。
他に気になるのは1と3の「都」、2と4の「津」に分類出来る事と、
「神」の有無となります。
もしかすると、「都」と「津」の二系統が存在していたのではないか?
と考えていますが、情報が足りません。
それから、古事記の文では2~4の名が記載され、
本当に一つの情報だったのか疑問になります。
多分に細切れの情報を繋ぎ合わせたのでは?と推測しています。
でなければ、名が三つも変化するのは不自然です。
▽六つの穀物
頭、目、耳、鼻、陰、尻と人間の部位に当てはめていますが、
植えられた位置が山の上から、人間の部位のように
見えたという事ではないかと推測しています。
▽保食神
日本書紀第五段一書第十一にある、月夜見尊と保食神の話は
「だいぎつひめ」とは無関係な話だと思われます。
なぜなら、六つの穀物が登場しません。
また、「保食神」は「うけもちのかみ」であり、
「だいぎつひめ」とは記載されていないのも一つの傍証です。
仮に同じ話とするのならば、共通の話の流れ等が必要となりますが、
比較しても同じ話と考えるのは無理があります。
ただ、古事記の「だいぎつひめ」の話と、
日本書紀の「保食神」の話は、他に情報が無いのが気になります。
今まで、古事記に書かれている話を、日本書紀では一書も使って
書き示していましたが、今回の情報は一回限定で記載されています。
なぜ、記紀の話の別の情報を掲載しなかったのか?など、
疑問も多いですが、関連情報があった時に再検証したいと思います。
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