やんちゃな猫のしつけ方 第15話 | 青い天使のアトリエ*嵐*山love♡妄想小説*

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気象系グループさんの名前をお借りして
腐った妄想小説を書き綴っております
主に山コンビメインですが他のCPもあります


     <サトシーラ!
     逢いたかったよ!サトシーラ!!>

 


     『!!!?』

 

 


そう言うとソイツは長い腕を大きく広げながらキッチンの中へと入って行き
驚いて固まってしまったままのルーンの身体をぎゅっと抱きしめた

 

ルーンは片手にお玉を持ったまま自分の事をサトシーラと呼ぶ
ソイツの腕の中にすっぽりと納まりながら眼をパチパチとさせていて
一体何があったのか分からないと言った顔をしている・・

 


     <よかった~>

 


     『・・・・・??ジュ・・ン・・・?』

 

 

     <随分探したよ・・・。逢いたかった・・・>

 

  
     『どうして此処に・・・?』

 

 

     <サトシーラがここに居るって聞いたから
       俺もこの国で修行することにしたんだっ
       そしたらまたサトシーラと一緒に遊ぶことが出来ると思って・・・>

 


     『え?あ・・・あの・・・』

 

 

     <あれ?どうしたの?折角逢いに来たのに嬉しくないの?
       すっごく探したんだよ?>

 


そう言ってルーンを抱き締めていた腕を離したソイツは
眉尻を下げて困った顔をしているルーンの細い肩を掴み
俯いてしまったルーンの顔をしたから覗きこんだ

 

そんな2人の様子をジッと見ていた俺と雅紀は
どちらからともなく声をかける

 

 

雅紀はルーンが”ジュン”と名乗った相手に
俺は”サトシーラ”と呼ばれたルーンに・・・

 

 

 

。。。。。。。。。。。。。。。

 

 

 

     『ごめんなさい・・・』

 

 

 

そう言うとルーンはいつもの指定席にちょこんと座りながら
俺に向かってぺこりと頭を下げた

 


ついさっきまで”まー君が来る”と嬉しそうにしていた顔は
今はもうどこにも感じることが見えなくて
どちらかというと戸惑っている様な怒られている様な仕草で
かわいい眉尻を下げながらシュンとしている

 


「・・・・・・・・・」

 

 

(何でお前が謝るんだよ・・
 それに俺はお前に怒ってる訳じゃない
 だって俺の機嫌を損ねたのは

 そこに座っているソイツなんだから・・)

 

 


      『ショウ・・・?』

 

 

「・・・・ふぅ。
 ルーンが謝る事じゃないでしょ?
 とりあえずは雅紀・・きちんと紹介してくれる?
 話はそれからだ・・・」

 


     「え?あ・・そ、そうだね・・・」

 

 

そんなルーンの横では同じように申し訳なさそうな顔をした人が座っている

 

初対面だったのにキチンと挨拶もなく家に上がり込んでしまった体裁の悪さに
今頃気が付いたのか、バツが悪そうに俯きながら雅紀に救いを求めていた

 

 

そんな雅紀はソイツの心意を悟ったのか
チラリとソイツの方を見てから小さくため息を吐いた後
少し苛立っている俺に向かって改めて
そいつの紹介をきちんとしてくれたんだ

 


     「翔ちゃんごめんね・・遅くなったけど紹介します
      この人が今俺と一緒に住んでいる”ジュン”です
      ほら・・ジュン・・、キチンと翔ちゃんにご挨拶して?」

 


     <あ・・初めまして。ジュンです・・
       いきなり失礼な事をしてごめんなさい・・>

 


「・・・・・。いえ・・・」

 

 

      <・・・・・・汗>

 


「・・・・・・・・(怒)」

 

          

雅紀は俺とソイツの間に流れている
ピリピリとした雰囲気を何とか和ませようと
軽い冗談を交えながら自分達がどうして
同居することになったのかを掻い摘んで説明してくれる    

 

 

でも今の俺にはそんな事はどうでもいい・・

 

 

 

今俺が一番知りたいのはルーンとの関係だ

 

 


     「ジュンはねジュレーム国の王子でね
      何れ王位を継ぐために必要な経験を積むための
      修行の期間を過ごしているんだって」

 


「修行・・ねぇ・・。
 あのさ・・1つ聞いても良い?
 ジュレーム国って聞いた事ないんだけど・・どこにあるの?」     

 


     「え?あ・・そうだね・・?
      ジュン・・ジュンの国ってどこにあるの?」

 


そう雅紀がジュンに訪ねると
ジュンはチラリとルーンの方を覗き見てからゆっくりと口を開き
自分がどうしてこの場所まで辿り着いたのかを簡単に説明してくれる

 

でもその内容は俺や雅紀にとって驚くべき内容で
その話をジッと聞いていたルーンは小さな身体を更に小さくさせ
俯いた顔を隠す様に膝を抱えてしまったんだ・・・

 

低く落ち着いたトーンで話すジュンの言葉は真っ直ぐで
とても嘘を付いているようには思えない

 

でもあまりにも突拍子すぎて俺はその話の内容に少し戸惑っていた・・

 

 

ジュン曰く自分の国とルーンの住んでいる国は隣国で
ついこの間までは1つの大きな国だったらしい・・

 

 


「え?隣国?って事は・・?」

 

 

      <はい、簡単に言うと俺とサトシーラは幼馴染の様なモノです
        幼い頃からお互いの城を行き来し共に学び共に遊びました・・
        だから当然風習も似ているんです>

 


「なるほど・・・
 で?サトシーラって名前がルーンの本当の名前なんだね?」

 


そう俺がルーンに訪ねると膝を抱えたままのルーンが小さくコクリと頷いた

 

ルーンは半分泣きそうな顔をしながら俯いていた顔をちょっとだけあげると
俺に向かって何か言いたそうな瞳を向けている

 

 

でも今は取り敢えずジュンの話を聞きたくて
俺はルーンに向かって小さく微笑むとその視線をジュンへと再び移し
話しの続きを聞かせてくれるようにと声をかけた

 


     <俺達の国では成人すると暫くの間自分の国を離れなくてはなりません
       自分の眼で世界を見て回りその土地の風土を感じ
       様々な勉強をしながら将来の為に経験値を積んでいくんです>

 


「なるほど・・」

 

        

     <でもそのタイミングやどの国へ行くのかは自分で決めることが出来るんです
       そしてサトシーラは2年前にアレグラ国からこの国へとやって来た・・
       昔1度だけ出逢った事のある貴方にもう一度逢うためだけに・・>

 

 


「・・・・・・、ルーンそうなの?」

 

 


      『・・・・・、うん・・・』

 

 


「そっか・・そうだったんだ・・・」

 

 

      ???
     <あれ?驚かないですね?どうしてですか?>

 

 


「え?何が?」

 

 

     <もしかしてサトシーラの事憶えてるんですか?
       俺がその話を聞いたのはもう随分と前の事になりますけど・・?>

 

 


「あぁ・・。実は俺も・・ある人から聞いていたんだ
 ルーンと・・サトシーラと自分は昔出逢ったことがある・・って・・」

 


     ???
     <誰がその事を教えてくれたんです?>

 


「・・・・・・・。カズナーリという人だよ」

 

      

     『!!!?』

 


俺がその名前を言葉に出した瞬間
それまでずっと膝を抱えていたルーンが思わず顔を上げた

 

 

     『あ・・・』

 

 

そして目尻に薄らと涙をためた状態で
どうして自分がここへやって来たのかを
初めて自分の口から俺に向かって語り始めてくれたんだ・・・


 

 

 

 

 

 

。。。。。。。。。。。。。。。。

 

 

おはようございます、シエルです

長い間お休みを頂き本当にありがとうございました

 

ブログを始めてからこんなに長い間お休みを頂いたのは

今回が初めてかもしれません

皆さんにはご心配をおかけいたしました

 

また休んでいる間にも

温かなコメントやメッセージをたくさん頂きました

本当に本当にありがとうございました

 

ゆっくりではありますがこれからも頑張って行きたいと思っていますので

今後ともどうぞよろしくお願いいたします

 

今年も残すところわずかとなってきました

アラシゴトを追いかけながらの年末年始は忙しいですが

体調には十分気を付けながらお過ごしくださいませ

 

今年の紅白はがんばって最後まで見なくちゃね(〃∇〃)♡

 

いつも応援してくれてありがとう

 

 

シエル