Under the Rose~秘密の花園~第24話 | 青い天使のアトリエ*嵐*山love♡妄想小説*

青い天使のアトリエ*嵐*山love♡妄想小説*

気象系グループさんの名前をお借りして
腐った妄想小説を書き綴っております
主に山コンビメインですが他のCPもあります

「あ・・あれ・・・?」


おいらは目の前に広がる景色を見て一瞬思考が止まる

だってどうして自分がここに居るのか
全く記憶がなかったから・・


「・・・・・??、どうして此処に・・?
 おいら一体どうしちゃったんだろう?」


おいらは柔らかなベッドの上でそっと瞼を閉じ
ピリピリと痛むこめかみを強く指で押さえながら
自分の中に残された記憶を溯ってみた・・



。。。。。。。。。。。。。


おいらは大きく深呼吸をしながら
目の前に広がる暗闇の中に集中する

すると何重にも掛かっていた黒いカーテンが少しずつ剥がされていくように
ある光景が頭の中にボンヤリと浮かび上がってくる

(???)

やがてそんなおいらの前に見えてきた景色は
キラキラと輝く月を背負い夜空に静かに浮かんでいる翔さんの姿だった・・



     <何をしている・・早くその部屋から出ろ・・>


見慣れないベッドの上で和也さんに服を剥がされていたおいらは
低く響く翔さんのその声で自分の身体が自由に動くようなった事を知った・・

そして反対側の壁際に倒れている和也さんを横目に見ながら
落ちていた服を慌てて拾い上げた後、急いで部屋を出たんだ


。。。。。。。。。


   
そしておいらはセバスチャンさんに頼んで元いた教会へとやって来た・・

だって・・今、おいらが抱えている全ての疑問に答えてくれるのは
おいらをこの人達の元へと送り出したシスターしかいないと思ったから・・


でも・・セバスチャンさんに連れて来てもらった教会にはもう誰も住んでいなくて
ただガランとした空間とある1枚の絵だけが残っていたんだ・・


!!!?
「あっ・・!!?」


そうだ!おいら・・あの部屋で寝ちゃったんだ・・

何故だか分からないけどあの絵を見ていたらホッとしてしまって
おいらはそのままあの絵の前で膝を抱えたまま眠ってしまったんだ・・


「えっ・・!?でも・・じゃぁおいらをここまで運んでくれたのって・・」


コンコン・・・


カチャ・・・



    「失礼いたします・・・」


そう言いながら静かに部屋に入って来たのは
おいらを教会まで運んでくれたセバスチャンさんだった・・



    「お目覚めですか・・智様」


カラカラカラ・・・・


「あ・・・・」



にこやかな表情を携えたままおいらの部屋に入って来たセバスチャンは
綺麗な薔薇の模様の入ったサイドワゴンを引いていた

セバスチャンさんは部屋の真ん中までそのワゴンを引いてくると
上に掛かっていた綺麗なレースの布をふわりと取り去り
その下に用意してあった朝食を次々とテーブルの上へと並べて行っていた・・


カチャカチャ・・・



「あ・・あの・・・?」


     「良くお休みになられたようですね・・
      随分と顔色が良くなっていらっしゃいます・・」


「え?」


    「でも本当に驚きましたよ・・・?
     <すぐ戻ります>と言っていたのに
     いつまでたっても戻って来られなかったから・・・」


「おいら・・どのくらいあの教会に・・?」


    「そうですね・・軽く2時間は経っていたんではないでしょうか?
     私が倒れている貴方様を見つけてこの屋敷に戻って来たのは
     ここを出てから4時間後でございましたから・・・」


「そんなに・・・でもよくおいらのいる場所が分かったね
 あの場所はシスターの部屋に隠れていた階段の先にあったから・・・??」


    「・・・・・・・・・・」


!!!?
「そ!そうだ!!ねぇ皆は!!?
 どうしてみんな居なくなっちゃったの?」



    「智様・・・」


「シスターや健太は!?それに他の子どもたちも・・
 一体何処に行っちゃったの?ねぇ!!?セバスチャンさん!!


    「智様・・落ち着いてください・・」


「で・・でも・・!!」


白い手袋嵌めたセバスチャンさんは
持って来てサイドワゴンから大きなポットを手に取ると
用意してあったカップに温かな紅茶を注ぎ入れてくれる


    「少々お待ちを・・・」



「・・・・、はぁ・・・」



コポポポポ・・・・



カチャカチャ・・・



香ばしい香りと白い湯気を立てながらカップに注ぎ込まれた紅茶に
温めたミルクと砂糖が注がれるとおいら好みのミルクティーが出来上がる
    
セバスチャンさんはそのカップにティースプーンをそっと挿し込み
クルリと一回だけかき混ぜると出来上がった紅茶を持っておいらの元へと運んでくれたんだ・・


    「温かいうちどうぞ・・落ち着きますよ?」


そう優しく声をかけてくれたセバスチャンさんは
身体を起こしているおいらの手にそっと紅茶を手渡すと
そのまま近くにあったブランケットをおいらの肩に掛けてくれたんだ・・


「・・・、あの・・・」


    「さぁ・・ご遠慮なさらずに・・
     智様の好きなサンドイッチやフルーツもご用意しておりますので
     後でごゆっくりお召し上がりくださいませ・・・」


「・・・・・・・・・・」


おいらはまるで何事も無かった様な口調で物事を進める
セバスチャンさんに少し戸惑っていた

でも・・おいらの手の中からフワリと立ち昇ってくるミルクティーの香りがとても美味しそうで
おいらは取り敢えず乾いた喉を潤わせようとそのカップにそっと口を付けた・・


コクッ・・・


!!?

「美味しっ!!」


    「ありがとうございます・・お口合ったようですね・・」


「うん!すっごく美味しいです!
 甘くて・・凄くいい香り・・」


    「”ルフナ”というスリランカ産の茶葉でございます・・
      お気に召されましたか?」


「はい・・。
 コクッ・・コクッ・・ふぅ・・本当に美味しい・・」


    「よかった・・実は智様は丸1日眠っていらっしゃったのですよ?」


「えっ!?」


おいらはセバスチャンさんのその言葉に驚いて
思わず口に付けていたカップを落としそうになってしまった・・


「おっととと・・・」


    「おやおや・・、大丈夫ですか?」


「あ・・ごめんなさい、大丈夫です・・・
 っていうかそんなに寝ていたんですか?おいら・・」


    「はい・・酷くお疲れのようでした・・」


「・・・・・・・・」


そう言うとセバスチャンさんはそっと足を揃えておいらの横に立つと
残り少なくなった紅茶のカップを受け取りながら
おいらの知らない話を少しづつ聞かせてくれたんだ・・


    「大丈夫です・・智様がご心配なさるような事は何一つございません」


!!?
「ほんと!?でも・・」


    「そもそもあの教会は貴方様をお育てする為だけに
     建てられていた教会だったのです・・」


「はっ!?どういう事?
 おいらを育てるって・・?
 だっておいらはあの事故がなかったらあの教会へは・・」


    「・・・・・・・・・・・」


「教会へは行く事なんてなかった・・筈・・・」


    「・・・・、そうですね
     智様の仰る通りでございます」


「???意味が分からないんだけど・・?」


    「あの時貴方様が倒れていた場所・・憶えていますか?」


「え?あ、あぁ・・うん・・・」


    「じゃぁ、ご覧になられましたよね?あの絵・・を・・」


「・・・・・・・・」


さっきまでとは違う少し怖い目をしているセバスチャンさんに
おいらは何も言えなくなってしまいただコクンと1度だけ頷いて見せる
     
するとそんなおいらの仕草を見ていたセバスチャンさんは
ふっ・・と小さく唇の端を上げた後
まだカーテンを開け切っていない窓の近くまで歩み寄り
それまで前で組んでいた手を腰の後で合わせながら
その部屋に飾られていた絵の話をしてくれたんだ・・・


優しい瞳で微笑んでいた翔さんと
その翔さんの近くで同じように微笑んでいた

綺麗な女性の事を・・・













。。。。。。。。。。。。


こんばんは、シエルです
いつも遊びに来てくれてありがとうございます

昨日、一昨日とお休みを頂きありがとうございました

この2日間たくさんの方からコメントやメッセージを頂きました
頂いたメッセージは1つづつ大切に読ませて頂いております
もう・・皆さん優しくて・・
嬉しくてホントに涙が出そうになりました・・

本当なら頂いたコメントやメッセージに
お返事を返さないといけないのですが
まだ体力的にそこまでできそうにないので
この場をお借りしてのお礼とさせてくださいませ


本当に、本当にありがとうございました
心より感謝いたします



でもホントこの2日間ゆっくりさせて頂いたお陰で
身体も心も随分と楽になりました

とはいっても仕事を休むわけにはいかないので
仕事には行っておりましたが・・σ(^_^;)



ご心配をおかけいたしましたが
また今日からお話しの続きを書いて行こうと思っていますので
これからもどうぞよろしくお願いいたします



いつも応援してくれて本当にありがとう


シエル