Under the Rose~秘密の花園~第23話 | 青い天使のアトリエ*嵐*山love♡妄想小説*

青い天使のアトリエ*嵐*山love♡妄想小説*

気象系グループさんの名前をお借りして
腐った妄想小説を書き綴っております
主に山コンビメインですが他のCPもあります








天上にある丸い天窓から降り注ぐその月明かりは
小さな部屋の一番奥にあったあるモノをそっと照らし出していた

綺麗な半円形で出来ている天井は
一体いつ描かれたモノなのか分からないくらい掠れていたけど
でもとても綺麗な絵が描かれていておいらは目を奪われた



「うわ~っ・・綺麗・・」




下の階にあった薄暗い礼拝堂とは全然違う
色彩豊かな部屋が目の前に広がる




「スゴ・・こんな部屋あったんだ・・」




キラキラと輝くステンドグラスや
天上の真ん中から吊り下げられている古いシャンデリアが
ここに留まってからの年月を物語っていて
おいらは部屋の真ん中でグリと部屋を見回しながら
その余りの美しさに思わず見惚れてしまったんだ・・


でも・・その時ある疑問が浮かび上がる

この部屋は一体何の部屋だろう・・って・・・





「う~ん・・」



おいらは部屋の真ん中で腕を組みながら考えた


そしてそんなおいらの目線の先にある小さな祭壇・・



「これって・・祭壇?だよね・・どう見ても・・」



そう言いながらおいらはポツンと立っている祭壇に近づいてみる

するとその祭壇には小さな紅い薔薇の絵が描かれてれていて
更にその奥側には半分白いカーテンで覆い隠された1枚の肖像画が飾られていたんだ



「・・・・・・・・・??」



おいらは祭壇を通り過ぎその絵を隠しているカーテンをそっと上げてみる
すると次の瞬間おいらの眼の前に見覚えのある人が姿を現した



!!!?


「翔・・・さん・・・!?」




おいらは突然現れた翔さんの姿に驚いた

でも、その絵の中に描かれている翔さんは
おいらの知っている翔さんと少し違って見える


???
「・・・・・・笑ってる・・?」




中世の綺麗な服を着た絵の中の翔さんは
一緒に描かれている女性の肩にそっと手を置き
とても幸せそうに微笑んでいた




(綺麗な女の人・・・一体誰だろう
 それに翔さん、優しい表情をしてるな)



「・・・・・・・」


(なんだかこうして見ているだけでも
 すごく幸せな気持ちになってくる・・どうしてだろう?)




「はぁ・・・」




(この人って恋人?それとも・・奥さんかな?)




「・・・・・」




(上品そうな綺麗な人・・)





おいらは部屋の真ん中で膝を抱えながら
真っ直ぐにその絵を見続けていたけど
だんだん眠たくなってしまって
そのままコロンと床に転がりながらゆっくり瞼を閉じた




「・・・・・、す・・・ぅ・・・」





そっと降り注ぐ月明かりの下
フワフワと夢の中へ落ちる途中
遠い昔シスターが零したある言葉を思い出した・・



泣いているおいらを抱きしめながら
同じベッドで眠ってくれた時
微かに聞こえたある言葉を・・・



*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆






     = 長い間待っていました・・
        やっと私の元にやって来てくれたのですね・・ =



     = 後は時が流れるのを待つだけ・・ =



     = もう暫くお待ちくださいませ
        必ず貴方様の元へお届けいたします・・ =









     = 翔様・・・ =






*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆








(・・・・・・、翔・・様・・・?
 お届けいたします・・・?)






(一体何の事を言ってるの?)







(シスター)






 


。。。。。。。。。。。。。。









「う・・ん・・・?」




ふと目が覚めるとおいらは柔らかなベッドの上にいた


頭上には青い布が掛けられた天蓋があって
その光景を見た瞬間おいらは
またここへ戻ってきてしまった事に気が付いたんだ・・