だいぶ間が空きましたがアシストスリッパークラッチの圧着荷重の続きです。



今度は減速側。

バックトルクがかかってクラッチが滑る条件を検討します。


まずR7の圧着荷重は1020N。


そしてこの絵。

減速側は角度が違っていてθ=25°。

すごーい単純化すると1020Nの力が発生するとバネの圧着力と拮抗してクラッチが切れます。

1020N=Fcos25°sin25°
F=2663N
カムは中心から33mmの位置なので
2663N × 0.033m=87.9Nm

つまり87.9Nmのバックトルクでクラッチが完全に切れます。

ただし、実際にはこの値よりも低いトルクで半クラ状態になって釣り合うはず。
詳細は割愛しますがざっくり釣り合いを計算すると45Nmくらいで釣り合うと思われます。

で、この45Nmは一次減速後の数値なのでタイヤ端に換算してさらに減速Gまで出します。

二次減速比2.687 タイヤ外径629
車両重量184kg ライダー70kg

各ギア減速比 減速G
1速2.846 → 0.44G (0.36)
2速2.125 → 0.33G (0.27)
3速1.631 → 0.25G (0.21)
4速1.300 → 0.20G (0.16)
5速1.090 → 0.17G (0.14)
6速0.964 → 0.15G (0.12)

数字だけ見てもピンと来ない笑
ちなみに( )内は'20MT-09のクラッチスプリングを使ったときの数値。

どなたかエンジンブレーキの減速G、定量値をお持ちではありませんか。

たぶんアシストスリッパーなしと比較して減速Gはかなりリラックスしてるはずなんだけどなー。
ちゃんと比較してみたい。