1. 「町蔵・町子・破壊」
2. 02490850230・・・
3. 檸檬
4. 溺れるcelloとカシス
5. 水に似た感情
6. 東中野、トランス盆踊り ★
7. Brian Eno
8. 女、壊れるビート。
9. ROCA2


やけっぱち感漂うパンクユニットの2ndフル。

1stアルバムはメロディアスな歌謡ロックの側面もあったが、今作はそれを極力排除したビート重視の激しいパンクアルバムになっている。

彼らは紛れもなくパンクスであり、ロックとは似て非なる。

音の要素としては確かにロック、ポップ、ヒップホップなどの尖った部分を抽出しているが、どうしようもなく吐き出さなければいけないという焦燥感に満ちた歌詞はパンクそのものだ。

故に、ポストパンク/ニューウェイヴに寄った音はまるでノーウェイヴ的に生き急いでいる。

音の質感はあくまでDIY感覚溢れるものだが、必然性などガン無視した上で過去からの引用を怠らない。

故にこのアルバムは今聴くべきで、ある意味物凄く潔い消費音楽として機能している。

ミドルナンバーなんてものは軟弱だと言わんばかりに排除しているので、一本調子に聴こえる危険性すらガン無視しているくらいだ。

前作との最も大きな違いは、片割れの美人JMの歌うパートが増えたということ。もう一人の変態眼鏡・塔山氏の叫びは前作よりも遥かに凄絶だ。

1stから繋がるアンセミックなM-1、彼ら流Slipknotの解釈とでも言えそうなM-2、JMの無感情な歌と怒りに満ちたバッキングが面白いM-3、Nirvanaを3倍速にしたかのようなM-5、まさかの337拍子を組み込んだM-8、彼ら流ヒップホップとでも言えそうだが崩しまくったM-9と、形容し難いというか説明するの難しいですよ、ええ(笑)

盆踊りでノイジーなパンクを演出してみたM-6が面白い。

食い合わせ悪そうだけど、なかなかいい味出してます。

これも体感速度は速いのだけどね。


全てにおいてやけくそで、なおかつ色々ぶち込んでるのが前衛的とでも言える。

要素一つ一つは新しくはないのだが、全体としては何だか新しい。とってもパンク。

ただやはり彼らの根底には聴きやすいキャッチーなものもあり、支離滅裂なだけではないのが素晴らしい。

また現役フリーターでもある塔山氏のキャラクター的にも、ある意味では日本のブルーカラーの音楽とも言える。

そういう意味では、Sex PistolsではなくPublic Image Ltd.的なパンクとして聞くのがいいかと。

素敵なアルバムです。待った甲斐ある。

3枚目ではもっとカオティックでサイケデリックでもう少し長めの作品が聴きたいかも知れない。

9曲28分はあっちゅー間過ぎますよ、はい。


(2011年発表)


満:★★★★★★★★★ (9/10)

薦:★★★★★★★★★ (9/10)