麻婆豆腐丼「またそれ頼むのかよ。」と つっこまれながら、私はいつものヤツを頼む。麻婆豆腐の海に浮かぶ、白い孤島。2色のコントラストに思いを馳せて黙々と 黙々と レンゲで穴掘り。琥珀色のスープを合いの手に黙々と ただ 黙々と。全てを掘り起こし、額に うっすらと浮かぶ汗新しくやって来た客の開けた入口の引き戸からすーーっと 風が転がりこんだ。