平成が終わりを告げる頃書いた

「平成恋愛事情」の番外編を

 気まぐれに綴っていきます。

 よろしければお付き合い下さい。



私は30代半ばから約5年間

青年実業家のMr.リッチと

お付き合いしました。



彼の事業は当時上り調子で

派手にお金を使っていたように

見受けられました。



私も十分恩恵を受けました。



例えば

海外旅行の際には

たいていFクラス利用でしたし、

5つ星ホテルに滞在し

三ツ星レストランでディナーが

基本でした。



私自身では行けそうもない

高級ホテルやリゾートも

Mr.リッチのおかげで

制覇出来ました。



当時、私の友人たちは彼のことを

「ホリエモン二世」と呼んでいました。



お金というものは

何より使い方が大切である。

ホリエモン同様、Mr.リッチは

そこを学ぶべきである、と

みんなが口を揃えて言いました。


「bbちゃんだって

彼には何が足りないかわかってるでしょ」


なのになぜあんな男と付き合うの?

と、、、。



何故って、、、

私はその彼の財力に

負けたのです。

ただ、残念なことに

ほぼ彼の財力にしか

惹かれなかったのです。



だから

私が心から尊敬出来る

フェルメールの出現により、

Mr.リッチへの思いは

急速に降下していったのです。



正直、思いが急速に降下していっても

そのままお付き合いを続けていれば

まだまだ贅沢は

させてもらえたでしょう。



でも、私はそこまで

割り切れる女ではなかったし

恋に対して

まだピュアな気持ちを持っていたのです。

だから、きっぱりお別れしました。



お別れしてしばらくは

やっぱり、寂しかったです。

日に2回は掛かってきた電話が 

全く鳴らなくなったことが

こんなに堪えるものだなんて。



もう東京へ飛んでも

羽田にメルセデスが

迎えに来ることはないし

次はどこへ行く?

と旅行の相談をすることもない。



何より私は

いつかMr.リッチを負かしたいと

思っていたのに

ずっと負け続けのまま

お別れしてしまった、、、。



別れを持ち出したのは私だけど

きっと今頃Mr.リッチには

新しい恋人が出来たに違いない。



あぁ、

私って何を引きずっているのだろう。

前に進まなきゃ!

今度は心がつながる相手と

付き合うんだから!! 



それから一ヶ月後くらいでしょうか。

私にはまだ新たな出会いがなく、

けれど

少しは寂しさに慣れてきたとある夜、

家の電話が鳴りました。


 

まさか???

と思って受話器を取ると

見覚えのある声で

「元気かい?」

予感的中、Mr.リッチでした。



「首都高をドライブ中、

ラジオからサザンの  

『栞のテーマ』が流れてきて

きみを思い出したんだ」



私たちはその後

数分話したと思います。

でも、何を話したのか

さっぱり思い出せません。



ただ、これがMr.リッチからの

最後の電話になりました。



そしてこの電話で

案外私たちは  

繋がっていたのかもしれないし、

Mr.リッチは

少しは私に恋してくれていたのだと

わかった気がしました。



勝つも負けるも関係なかった、と

ようやく気持ちの整理が付き、

心が解放されたと感じました。



その心の解放後に

新たな恋愛が始まります。

その模様はまた追々、、、。



 
 本家本元の平成恋愛事情
コチラからどうぞ
↓↓↓
 
 
 

平成恋愛事情番外編
インデックスはコチラです 
↓↓↓