PAUL ANKA / WALK A FINE LINE

 

 

1983年にリリースされた“ポール・アンカ”のアルバムです。

 

 

“ポール・アンカ”はカナダ出身のシンガー・ソング・ライター。

「ダイアナ」「君は我が運命」 「ロンリー・ボーイ」等のヒットや、“フランク・シナトラ”に詞を提供した「マイ・ウェイ」で知られる人である。

日本では“田原俊彦”に「さらば・・夏」を提供しています。

 

この人はとてもいい曲を書く、というイメージが私にはあります。

 

 

 

“ポール・アンカ”と言えば「ダイアナ」の印象が強いですが、それだけではないことを当アルバムが証明しています。

 

 

内容的にかなり良く、AORの隠れた名盤です。

 

そう、このアルバムはAORです。

1970年代後半辺りからアンカはAORの道に入っていったのです。

 

 

このアルバム、9曲中7曲で “デヴィッド・フォスター”!が参加しています。

同じカナダ出身ということもあって2人は仲良くなり、アンカは色々とフォスターの面倒をみていたようです。

フォスターはアレンジ、アンカとの曲作り、キーボード等で尽力しています。

 

 

当アルバムにおいて、フォスターと、もう1人特に重要な存在なのが “マイケル・マクドナルド”!です。

アンカとの曲作り、更にはキーボード、バックコーラス、トラック・アレンジで参加!

更には、歌い方においてアンカに影響を与えたりしています。

 

 

フォスター人脈もあって、他の参加者の顔ぶれも凄いです!!

 

ジェイ・グレイドン”をはじめ、

“TOTO”の“スティーブ・ルカサー”、“ジェフ・ポーカロ”、

更には“ピーター・セテラ”、“ケニー・ロギンス”、

パーカッションで“パウリーニョ・デ・コスタ”、サックスで“アーニー・ワッツ

そして“リチャード・ペイジ”、“スティーヴ・ジョージ”、“ビル・クオモ”等・・・

 

錚々たるメンバーであります。

 

 

プロデュースは“デニー・ディアンテ”。

 

 

アルバムのオープニングを飾るのは、

何と!アンカ、フォスター、マクドナルドの共作曲!!「SECOND CHANCE」

 

ドラマチックな感じのピアノのイントロで曲は始まります。

そして、アンカは少し“マイケル・マクドナルド”を意識したような歌い方をしています。

バック・ボーカルはその“マイケル・マクドナルド”が務めています。

 

SECOND CHANCE

 

 

 

ファースト・シングルとしてシングル・カットされ、ヒットしたのが

「Hold Me 'Til The Mornin' Comes」(邦題:朝のとばりの中で)

 

元シカゴの “ピーター・セテラ”!がバック・ボーカルで参加しています。

フォスターが関わっていることもあって、シカゴそのものなバラ―ドに仕上がっています。

ここでのアンカらしさはともかく、とても いい曲です。

 

ビルボードの全米ヒット・チャートでは40位でしたが、

カナダのアダルト・コンテンポラリー・チャートでは1位!!、アメリカのアダルト・コンテンポラリー・チャートで2位!となるヒットを記録しています。

 

朝のとばりの中で

 

 

 

A面3曲目「Darlin', Darlin'」はアンカ、フォスター、“ジェイ・グレイドン”の共作曲。

ケニー・ロギンス”!がバック・ボーカルを務めています。

ケニーが単独で歌っている箇所もあります。

一般的には語られることも少ない楽曲ですが、個人的にはとても好きな曲です。

 

Darlin', Darlin'

 

 

 

A面ラストの「No Way Out」(邦題:夕暮れの街)はアンカとマクドナルドの共作曲。

 

“アーニー・ワッツ”のサックスが哀愁を醸し出すAORナンバー。

 

ここでのアンカはマクドナルドの歌い方を真似ています。

気持ちは分かるのですが・・アンカはアンカの個性を出した方がいいと自分は思ってしまいます。

曲自体はいい曲です。

 

で、何というか・・これがまたマクドナルドのバック・コーラスが素晴らしいんですよね・・・・・

 

ちなみに、この曲で登場する女性バック・ボーカルの“Maureen McDonald”は、マイケル・マクドナルドの妹とのこと。

 

 

 

B面の1曲目を飾るのが「Walk A Fine Line」(邦題:マイ・ソングス)

この曲もアンカとマクドナルドの共作曲です。

ここでもアンカはマイケル・マクドナルド風に歌っています。

作曲、アレンジ、バック・ボーカル、キーボードとマクドナルドが大活躍しています。

この曲も いい曲です。

 

マイ・ソングス

 

 

B面で1番好きなのが「This Is The First Time」(邦題:はじめて恋した時)です。

アンカと“ピーター・マッキャン”の共作曲です。

じっくりと聴かせるスロー・バラードであります。

さり気なく聞こえる“ペイジズ”のコーラスがとても素晴らしいです。

 

This Is The First Time

 

 

B面4曲目「Gimme The Word」(邦題:恋はかけひき)は アンカ、フォスター、グレイドン、“スティーヴ・キプナー”の4人による共作曲。

いかにも1980年代な音ではあります。

アンカとデュエットしているのは女優兼シンガーの“カーラ・デヴィ―ト”です。

“スティーヴ・キプナー”はバック・ボーカルでも参加しています。

 

 

 

 

収録曲

 

SIDE ONE

 

1. セカンド・チャンス Second Chance

2. 朝のとばりの中で Hold Me 'Til The Mornin' Comes

3. ダーリン・ダーリン Darlin' Darlin'

4. 夕暮れの街 No Way Out

 

 

SIDE TWO

 

1. マイ・ソングス Walk A Fine Line

2. あなたの腕に抱かれたら Take Me In Your Arms

3. はじめて恋した時 This Is The First Time

4. 恋はかけひき Gimme The Word

5. ゴールデン・ボーイ Golden Boy

 

 

どくしゃになってね…  ペタしてね