父が亡くなったのは夏

もう

20年以上前の今頃です


それからお盆に京都に帰り

子供を預けて

八坂神社を歩いた


父が亡くなった悲しみと

ちょうどリウマチを発症する頃だ


神社をお参りして

裏道を通ってるとカンカン音がする

だんだんその音が近づいて

曲がり角で墓石が何本か

横になっていた


墓石に金属の棒で何かを掘っている

初老の男性がいた

首にタオルを巻き

ランニングシャツで日焼けし細身の



びっくりマークその人を見た時

息が止まるかと思った

父だった


そんなところに墓石があること

彫り物をしてることも不可解


でも少しも怖くなかった

父が私を心配して

会いに来たのだと思った



嬉しくて悲しくて

涙が出た

声をかけてはいけない気がして

静かにそこを通り過ぎた


二、三歩歩いて

やはり父に会いたくて

走って戻ってみた


そこには何にもなかった。。。


墓石も

父の姿も


私はあの世はあって

そして生まれ変わりがあると

信じている


夏になると

この時のことを今もはっきり思い出す