みなさん、こんばんは。メイです。
お話の更新が遅くてスイマセン……
いよいよ明日ソンミンさんが入隊しますね。2年かぁ……
去年はいろいろありすぎて、みんぺんさんたちは振り回されっぱなしでしたね。そういう私もその一人です。
2年後により逞しくなったソンミンさんに会えることを楽しみに待ちたいと思います。寂しいですが、みなさんと一緒の2年ならきっとあっという間のはず!
のちほどお知らせを上げますので、そちらもお読みください。
ではPain de campagneをどうぞ。
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『それでね仕事で中国に行ってた後輩がソウルに戻ってきてーーー』
今日のソンミンは饒舌だった。
どちらかといえばおとなしく、話すときもゆっくりとした口調で控えめな話し方をする。
そんなソンミンがいつもよりも大きな声で、興奮したように早口でしゃべっていた。よほど楽しかったのだろう。
そんなソンミンの意外な一面がキュヒョンにとっては新鮮だった。
クスクスっとキュヒョンが笑うと、なに?という顔でソンミンが見た。
『今日のソンミナはよくしゃべりますね?』
『……ぁっ…ごめん。僕一人でしゃべってるね……』
恥ずかしそうに口をポンポンと手のひらで叩いた。その仕草がとても愛らしかった。
しかしキュヒョンの温かかった心に、ふと不安が過った。
ソンミナがこんなに楽しそうに話す"後輩"って一体…………
余計なことがキュヒョンの脳裏に浮かぶ。
正直、自分の前でもこんな風に話をするソンミンを見たことがない。なぜこんなに楽しそうな顔をして話すのか……
特別な存在なのだろうか?と不安になった。そんな不安を打ち消すようにキュヒョンは口を開いた。
『ソンミナ。今日うちに来ない?』
『キュヒョナの家に?』
ソンミンが驚いた顔をキュヒョンに向けた。
『うん。まだうちに来たことがないでしょ?』
『行っていいの?』
『行っていいの?じゃなくて…………来てほしい……』
懇願するようにそういうキュヒョンを見て、照れたように頬をふわっと染めると、俯いてうんと返事した。
ホッとした…………
キュヒョンはどうしても話題を逸らせたかった。自分以外の人のことをうれしそうに話すソンミンを見たくなかった。
あれ?これってヤキモチ??
俺って意外とちっちゃいことで妬くんだな……
いつもは飄々としているのに、ソンミンのことになるとどうも余裕がなくなる。
自分の新たな一面の発見だった。
食事をしていた店を出て、暗い夜道を二人で歩いた。夜更かしなセミの鳴き声が遠くに聞こえる。
街灯の少ない住宅地に入ると、キュヒョンはソンミンの手を握った。
『キュヒョナの手、ひんやりしてて気持ちいい。』
握り返してきたソンミンがつないだ手を見ながらそう言った。
『僕、キュヒョナの手好きだよ。長い指がきれい。この大きな手に包まれると安心する。』
『そう?俺はソンミナの手が好きだよ。』
『僕の手、荒れてガサガサしてない?大丈夫?』
心配そうな口調でキュヒョンに訊ねた。
『うん。温かくて柔らかくて気持ちいい。』
昔からなぜかあまり温まらないキュヒョンの手。しかし温かいソンミンの手を握っていると、少しずつキュヒョンの手も温かくなる。
しばらく手をつないだまま歩いていると、二人の手は同じ温度になった。
温まったキュヒョンの手。自分の手の中にソンミンの手があることを意識できるこの温度が、キュヒョンは好きだった。
マンションのエレベーターに乗ると、キュヒョンはソンミンを引き寄せ、そっと唇に触れた。
ソンミンの気持ちが自分から逸れないように、ありったけの気持ちを込めて、大切に大切にキスをした。
チンッーー
ゆっくりとソンミンから離れる。その直後エレベーターのドアが開いた。
キュヒョンはソンミンの手を引き部屋に向かう。鍵を開けると、どうぞと言ってソンミンを先に部屋に導いた。
部屋に入り荷物を置くとソンミンの腕を引き、長い腕で抱きしめた。
『ソンミナ……』
『ん?』
『今日は帰らないで…………』
キュヒョンの小さな囁きがソンミンの襟足をくすぐった。ふわっとかかるキュヒョンの息にソンミンはピクッと首をすくめた。
『今夜はこのまま俺と一緒にいて……お願い。』
『ーーうん。』
ソンミンが好きだと言ってくれた手でそっと頬に触れる。
上目遣いに見上げられるそのくるっとした瞳に、キュヒョンは吸い込まれた。
このまま
俺を吸い込んだまま離さないで…………
ヤキモチを妬いたことも脳裏を過った不安も、なかったことにするかのように、夢中でソンミンの唇を求めた。
空気を求めて離れそうになるソンミンの後頭部を押さえ、離すまいと唇を追いかけた。
シャツから覗いているソンミンの白い首筋に唇が移動する。その首元からソンミンの甘い香りがまたキュヒョンの鼻先を擽る。
『…………んっ……』
口から漏れた小さな声と共に、ソンミンの顎が斜め上を指した。
『ソンミナ…………』
その存在を確かめるようにソンミンの名前を何度も何度も呼ぶ。
キスをしながらスーツの上着を脱いだ。不意に首元が緩んだ。顔を離してゆっくり目を開けると、ソンミンがネクタイに手をかけ緩めてくれていた。
それに合わせてキュヒョンはシャツの一番上のボタンを外す。
するとソンミンがキュヒョンの肩に手を置き、先ほど自分がしたのと同じように、首筋をソンミンの唇が這った。
『……ぁっ…………』
思いがけないことに思わずキュヒョンの唇から小さな声が漏れた。
キュヒョンの首筋に唇を寄せるソンミンの髪からは、初めてソンミンの家に泊まった時に借りたシャンプーの香りがしていた。