実用英語とは一体何を表しているのでしょう。語学学校では General English 「一般英語」や Practical English 「実用英語」などとコース分けがなされていることがありますが、クラス分けの実態はとても曖昧です。

 

実用英語とはどのように定義すれば良いのでしょう。実用的ということはつまり、「実際会話するときに頻繁に使用する」もしくは「使い勝手が良い」という含みがあるはずです。

 

英語を使う場面をいくつか想定してみましょう。

  • カフェで友達とおしゃべり
  • ある目的地に向かう道中での会話
  • 友達と一緒にサッカー
  • レストランでのアルバイト
  • オフィスでの勤務

 

英語を使う場面は、基本的に「余暇を楽しんでいるとき」「仕事をしているとき」の2つに大別できます。そしてこの2つのグループ分けにおいて、一般的に日本人は

 

余暇=カジュアルな表現

仕事=フォーマルな表現

 

というイメージを抱いています。しかし実際には仕事絵英語を使う際にもそこまでかしこまって話す必要はありません。少なくともネイティブ並みに英語を流暢に扱えない人が、職場で少しカジュアルな英語を使って話しても、それを茶化されることはあっても、注意されることはほとんどないでしょう(※Fワードに代表されるスラング表現は「カジュアル」とはまた別の分類です)。むしろ英語がそこまで堪能ではないことは重々承知で採用されているはずです。

 

                    

 

 

 

「実用英語」の定義が余暇や仕事によって変化しないのであれば、「実用英語」とは一体どのような英語のことを指すのでしょう。

 

動詞に的を絞るのであれば、それは中学生で習う類の単語です。そのほかの名詞や形容詞をある程度知っているならば、大抵のことは中学校レベルの動詞で表現ができます。ただしここで問題になってくるのは発想の転換力です。

 

発想の転換力とは

 

「醤油をかける」という表現が思い浮かんだとき、

「『かける』に当たる単語はわからないから、『 use 』を使おう」

と咄嗟に思い浮かぶ

 

ことのできる力です。

 

ただこの発想の転換、瞬時にできるならば英会話で苦労はしません。この発想の転換もまた訓練しなければ磨かれないのです。

 

この能力を磨くためには「思い付いた表現を英語にする」ことを繰り返すことで訓練していくしか方法がありません。会話中だと言葉に詰まってしまうことが恥ずかしかったり、時に苦痛だったりするので、一人の時に片っ端から思い付いたイメージを英訳していきましょう。

 

 

 

その際に重要なのは、簡単な表現を使うことです。何回な単語ほどその使用用途は限られています。例として confiscate という単語について考えてみましょう。

 

 confiscate は「押収する」というイメージで用いられ、特に警察や警備員など、一定の権利も持っている方が何かを取り上げる際に使用されます。ただ「押収する」が「取り上げる」でも代替可能なように、 confiscate の代わりに take away を用いても確実に意図は伝わります。

 

 

 

 

会話において実際に使える英語は、難関大学受験対策で覚えなければならないような単語ではなく、中学生レベルの動詞と形容詞、副詞と状況にあった名詞の組み合わせだったりします。

 

スピーキングはつまるところ、自分の脳の中に言い表すことのできるフレーズ(「醤油をかける use soysause 」「押収する take it away 」)などを増やしていく作業に他なりません。そのため途端にスピーキングが上達するなんてことは滅多なことでは起きません。ただ表現可能フレーズを効果的に蓄えていくことによってスピーキング上達スピードを少し早められます。

 

発想の転換力を高めることだけがスピーキング上達方法ではありませんが、もしスピーキング上達に少し躓いているな、と感じるなら、とりあえず頻繁に訪れるシチュエーション(クラスルーム、食事、移動など)の中で使えそうなフレーズを片っ端から英訳してみるのも英会話に自信をつける一つの手かもしれません。

 

 

わははは まとめ わははは

 

  1. カジュアルもフォーマルも気にしない
  2. 中学生レベルの単語を極めることでスピーキング上達させる
  3. 発想の転換力を磨く
  4. どんな場面もとりあえず表現できるようにする
 
です。