松「あ...」

相「松兄!明日のつもりだったんだけどね、荷物...早めがいいと思って!」

松「ああ...ありがとう...。
あの...岡田君は面識があると思うのですが...この3人も同席していいですか?」

松兄は、私達三人を智の上司、井ノ原さんに紹介し断りを入れて少し広めのテーブルに6人で移動した。



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井「岡田から聞いた話ではストームが絡んでいるのでは?という事でしたが...。

当時、大野に執着していた櫻井照氏は海外の支社を任され随分前に日本から出ています。
聞こえはいいが実質は更迭。
簡単に言えば排除された。
櫻井翔氏が現在、トップで経営陣は一掃しました。
父親を社長業から引退させ、照氏と今は海外移住。邪魔な二人を綺麗に切ったのです。
彼は経営のセンスも抜群で業績は右肩上がり...今やこの業界で敵無しの状態です。
その敏腕社長の右腕...社内では番犬だの懐刀だの称される社長秘書の長野氏が...
大野の失踪に一枚咬んでる...という事ですね?」

松「ええ...。智の失踪先を世話してくれたようで。わざわざ...自分の身内の所に住まわせてくれたようです」

岡「.....大野に危害を加えるでもなく…手を貸してくれた...」

ニ「あの、...翔く...櫻井翔に会う事は出来ないですか?」

潤「...ニノ...翔君に会っても...何も知らないんじゃないか?」

岡「そうだよな...長野さんに直接聞く方が早くないか?」

ニ「長野さんが関わっている時点で、櫻井翔が絡んでるのは確実なんだ...そして何も知らないで自分一人、呑気に順風満帆な毎日を堪能して...智はたった一人...あんな寂しい所で...」

相「せめて...元気で居てくれたらよかったのに...。翔ちゃんが悪いとは思えないし思いたくない。
だから...それを確認したいんだ」

潤「...でも...肝心の智の気持ちは?どうか分からないよ...もう、翔君の顔も見たくないと思っているかもしれないだろ?」

二「櫻井翔が関わっていないとしても...私は二度と智とは会わせたくはない...」

松「俺も同じ意見だ。彼が絡んでいるかどうかは...もう、どうでもいい...智が見つかってこれから治療を受けさせる算段がついたからもうそれで...智さえ元気になってくれれば...」

潤「どうしてニノは翔君に会いたいんだ?」

二「智は絶対...自分から話さない...。でも、根本を解決しなきゃ...また、同じ事を繰り返すかもしれない...もう、嫌だ...この5年...どんな気持ちで俺達...過ごしたよ...」

相「松兄?翔ちゃんには俺達三人で会うよ。それでいい?」

松「...分かった...」