二「取り敢えず...連れて帰るにしても飛行機に耐えられるか、とか...今の状態が分からなきゃ無闇に長旅をさせるわけにいかないから」

松「...診てくれるって...?」

二「...ええ...。智のお母さんを診てくれていた先生に相談したら紹介してくれたんです。
ここから、1時間はかかるけど...お母さんの事を踏まえて紹介してくれた先生に知らせてくれるそうです。...でも...」

松「でも?どうした?」

二「保険証がないと...」

潤「自費診療...?」

松「金か...。それなら大丈夫だ。俺が払う」

二「でも...かなりの...」

松「何百でも払ってやる」

潤「すぐ...荷物...まとめよう」

相「ちょっと...待って...智、何か言ってる...。
智?なに?何が言いたいの?」

智「...ここ、いる...かえ...ら、ない...

松「帰るんだ。ここにいても迷惑なだけだ」

堀「迷惑だなんて、!そんな風には...」

潤「ごめんなさい。分かってます。
でも...ああでも言わないと智は帰ると言わないんだ...」

耳元で小さく伝えた松潤の目を見て納得してくれたのか半歩下がった堀川君...

智「...め...わく...、そか...そ、だよ...ね...」

相「松兄!車、あっためて来たよ!」

松「おお。お前ら...少しだけ智みててくれ」

そう言い残して松兄はこの家の主人に挨拶に向かった

久し振りの再会を純粋に喜ぶ相葉さん
思う事は沢山あっても今は智が無事に見つかった事に喜ぶ松潤


そして...


素直に喜べない自分...







相「ニノ。智の所は行ってやりな」

二「...いえ...わたしは...」

相「ニノ。お前の気持ちは分かる。俺や松潤だって...同じ気持ちではある。
でも...俺達より...松兄の方が悔しいはず...。
取り敢えず...無事に智を連れて帰るまで無理にでも笑ってやろう?」

二「...ええ...」




相葉君には...松潤もか...
隠し事は出来ない...
私の腹の中で渦巻いた黒い嫉妬を見透かされて...私もまだまだだなぁ...

相葉君の言う通り...

私達よりも松兄の方がそう思っているはず



“どうして...私達ではなく…長野さんを頼ったんだ...。どうして…“


と。