松「アイツの事だから...俺達に迷惑をかけるかもしれねぇとか余計な事を考えて逃げるかもしれないから...コッソリ慎重に行こう」

潤「ありえる...」

堀「それは大丈夫です...。もう、そんな体力はないと...」

二「......そんなに...」

堀「...すみません...無理矢理にでも病院に連れて行けばよかったのに...じいちゃん達ではそこまで考えが及ばなくて...。先週、僕が来た時はまだ布団から起き上がれたんですが...今朝は...」

松「謝らないで。俺達は君に感謝の気持ちしかありません。本当にありがとう」

相「でもさ...智をここに連れて来てくれた堀川君のお兄さんて...」

潤「元々、智と知り合いだったのか?」

二「全部を把握しているわけじゃないけど...智が深く付き合ってる人なんて俺らくらいしか...」

相「...だよね..。“堀川“ なんて苗字の友達、聞いた事ないよね」

堀「あ!兄と言っても両親が離婚して苗字は違うんです。兄は長野です。長野博」


二「え?!...長野...もしかして...あの」


潤「...繋がった...。きっと...智が何も言わずにいなくなったのも...翔君が絡んでるんだ...」


松「君のお兄さんが...今は櫻井君の秘書の長野さん...だというのか...。
どうして...どうして俺達が智を探しているのを知っていて何も知らないふりを...?」

相「松兄...きっと、何か事情があるんだ...
取り敢えず...堀川君にはその辺の事をぶつけるのは違うから...とにかく、智を迎えに行こう?」

松「...ああ。そうだな...」

頭の中をフルに回す

智と長野さんに深い付き合いがあったとは思えない...仕事での繋がりがどのくらいかなんて私達にはわからないけど。
今でこそ結婚して智の事なんて忘れてしまったであろう翔君も2年前位までは必死に智を探していた...
それを長野さんが知らないはずがない...

何かあるんだ...翔君との事で

だから...長野さんは翔君に言わなかった
違う...言えなかったんだ...

あの...憔悴しきった翔さんのそばで仕えていて何も感じない人じゃないはず...

言うに言えない事情...


なんだ...いったい...