はぁ〜...


あのまま居たら言わなくていい事を言ってしまいそうで...逃げて来た...

翔君...怒ってたな...

そりゃあ...そうだよな...

俺を心配してくれてたんだ...
それは分かってるけど...

知ってしまったら...嫌ってる弟君と同じ立場の俺を、どう思うんだろう...
良く思うはずないよね...

でも...。

俺は、どんな形でも...母ちゃんが俺を産んでくれた事には感謝してる...
人の旦那さんに手を出して倫理的に良くないのは確かだけど...

母ちゃんは相手を間違えたけど
俺だけは...認めてあげないと...

そうでないと...
自分の存在意義が分からなくなる...。



ちゃんと正直に話そう...
隠すつもりだったのではないけれど
タイミングがなかったのと
わざわざ伝える必要はないかな...と思って伝えずにいた事...

俺も...弟君と同じ...家庭のある人との間に生まれた子...そう、日陰の子だと



俺の事も弟君と同じように...

軽蔑するのかな...



騙された...と、怒るかな…



騙すつもりなんて...なかったけど

でも...弟君の事を聞いていたから...言うのが怖かった...翔君の事が好きだから。


でも、


最初から...上手くいくはずがなかったんだ...


いい機会だ...


翔君は翔君に相応しい人と幸せになってくれる方が俺も...嬉しい…


大丈夫...


元に戻るだけ


大丈夫...