長「岡田さん、この度は櫻井がご迷惑おかけして申し訳ございません。
知念さんも、申し訳ございません」
智を連れて来てくれた長野さんという人と並んで翔ちゃんが深く腰を折る
智はその隣で何故か一緒に頭を下げる。
岡「お二人共...、と、大野?
頭を上げて下さい。
大野が無事ならそれで構わないのですが...
今後の為にも、今日の事を聞かせて下さい」
智「長野さん、良い人だよ」
長「大野さん、ありがとうございます。身に余るお言葉ですよ...。
翔。どこまでお話しすればいい?」
翔「そのまま全て話して下さい。
俺達の事は話してあります。この際...岡田さんと知念さんがお取引き先というのは...」
岡「忘れて下さって構いませんよ。ここは完全なプライベート...仕事とは切り離しましょう」
長「恐れ入ります...。
櫻井は、幼少期よりこちらの櫻井翔の事が大好きで...『待って!そんなワケないだろ!』
潤「翔君は黙ってて」
長「兄に構って欲しいのに、それが叶わない。
翔の気を引きたくて仕方がなかったのです。
優しく言葉をかけてもらえなくても無視されるより...詰られる方がまだ良かったのです...
それなのに...翔はこれまで照を見えない者のように存在を消してきました。
兄の背中を追い入社して
より近くで過ごすようになり
気付いたんです...
大野さんが翔にとって今までにない特別な存在なんだと...。
御社が自分を大野さんに関わらせないようにしておられる事も、翔が今までの自分が横取りして来た人々にはなかった大野さんへ向ける感情にも。
甘やかされ
お金に不自由なく
“俺様“ で、何でも手に入れて来た彼が
自分に靡かない大野さんに固執していくのは目に見えていました
どうしても...大野さんから翔を奪いたい執念で...今回このような騒ぎを起こしてしまいました...」
ニ「智...何かされた?」
智「何もされてないよ?困ったのは...スマホを忘れたって言うから貸してあげたんだけど...それをなかなか返してくれなかった位かな...」
相「あのね、智。もう少し、危機感を持とうか?」
智「ききかん?」
潤「誰にでも付いていくな、っていつも言ってるだろ?」
智「知らない人じゃないもん。翔君のおとーとだもん」
翔「その、俺の弟がね...智君に暴力とか振るおうとしていたかもしれないんだよ...
俺が...ちゃんとアイツのことを智君に話しておけばよかったね...ごめん...」
智「翔君、何回も言うけど、俺ね...強いよ?」
相「智...」
智「喧嘩も負けないよ?」
潤「智.........。」
智「いくら翔君のおとーとでも、翔君は渡さないもん。
翔君は、俺んのだからさ!」
全「..................」
いつの間にか
相思相愛。