智「苗字...櫻井さん、なんだよね...」

松「今更?そうだよ、櫻井さん」

智「最近ね...仕事で知り合った人なんだけど...。
その人が『櫻井翔』なんだ。
京都で生まれて...母ちゃんが避難していた小学校に自分達も避難していたって...
で、同じように避難していた親子がいて...」

松「それがお前と姉ちゃんだったって?あんのか?そんな奇跡みたいな偶然」

智「偶然なんて殆ど奇跡だよ。
俺も母ちゃんが言ってた『しょうちゃん』は男か女か分からなかったし...まさか、東京にいるなんて思ってなかったし…」

松「息子さんの写真...見せてもらったら良かったのに」

智「...ほんとだ...その手があった...。さっきの人の名前…下の名前、聞いた?」

松「.....姉ちゃんのメモに書いてあったから、後で確認してやるよ」

智「うん...」



車はプリンを買ったケーキ屋さんの前を通り過ぎて行く...


多分...ううん、きっと...翔君で間違いない

それが本当なら...


これは...


運命だ...。



急に、なんか...



翔君を思い浮かべて

逢いたくなった...