しょお君の事をどう思っているのか、と憲ちゃんが聞いてきた。
俺...、しょお君の事、多分
好き...。
でも、俺も男だし…
翔くんも見た感じ、男だし…
これはおかしな事だと思って少しだけ悩んでたのに...憲ちゃん、当たり前の事みたいに普通に聞くんだから...。
悩んでいたのがバカらしくなるくらい...
でも、俺は何処の馬の尻尾?か分からないし…もしかしたら...、結婚とかしてるかもしんないじゃない?
でも...そうだとしたら、探してもらえてないって事か…
毎月、憲ちゃんは警察に俺の捜索願いが出てないか聞きに行ってるんだもん。
あ...なんか、言ってて悲しくなってきた。
まぁ、だからさ...あれだ
仮に奥さんとか子供とかいても...探しても貰えていないなら、俺...要らないって事じゃないかな...って事じゃん?
そんな奴が…
自分で自分の事が何一つ分からない奴が...誰かを好きになんてなって、いいのかな...
ダメだと...思うんだよね...
だから、憲ちゃんには『何、バカな事を...』って言っておいたけど...
わざわざ、俺にそんな事を聞いたり...、
今朝だって、風呂が嫌いなの知ってるくせに直ぐに出てくるなと言わんばかり...
翔君と二人きりになりたかったのかな...
もしかしたら...
憲ちゃんも...
しょお君の事が、好きなのかな...
んなわけあるか...