22位:鈴木明子(拒食症)
「鈴木明子さんは、フィギュアスケート女子シングルでバンクーバー五輪、ソチ五輪などで活躍してきた、元・フィギュアスケート選手でした。大学時代に拒食症を発症していたことを告白しています。160㎝の身長で48㎏あった体重が、わずか32㎏にまで落ち込んでしまったそうです」
①主星玉堂星
②玉堂星激剋調舒星
③全部精神星
④連唐干支
『母は強くて、ひとりで生きていけるタイプの女性。弱いところを一度も見たことがありません。勉強しなさい、テストでいい点数を取りなさい、スケートでいい成績を残しなさい―そう言葉で指示されたことはなかった。ただし褒められた記憶もない』
宿命の中の母は、父の場所にいて、心の中核にもいて、命式の中でも母縁の強さがうかがえます。
玉堂星剋調舒星で、母と日干の関係に強い影響を与えるのは、5つの星ではなく、陰占における連結のほうです。
鈴木さんの場合は表にもそのまま出ているので、強烈ですが、表に出ていなくても、支の中で並んでいたり、横列で影響し合う関係にあると、調舒星が玉堂星から受ける
影響はとても強いものがあります。
蔵干に調舒星を持つ干支は12あります。
うち、異常干支が5個、日居(42)も含めれば半分が異常干支です。
支では、夏冬(巳午・子亥)の精神支と陽土性(辰戌)です。
精神支の場合は、すべて主観星なので、感情の起伏の大きさは潜在します。
土性の場合は、本元が客観星なので、土性の現実味に調舒星は飲み込まれて、表からは見えません。どこが繊細なんだよとムッとする場面もでてくるでしょう^^
でもまぁ、調舒星という星は感情コントロールの難しさは確かにあります。
玉堂星が調舒星を激剋する日干支は6と35の二つしかありません。
この二つに関しては、強すぎる自我に対して、理性が抑止するという働きでしょう。
通常このケース(玉堂星剋調舒星)が顕著な場合、母に従うことが多く、それでもいら立ちや反発はあるでしょう。母を強く意識することは必然です。
そして、実際に母に従ってきた場合、母から離れることは、難しいはずです。
『初めて親の管理下から離れたので、「自由になれるんだ!」と最初はすごくうれしかったです。私は完璧主義なところがあるので、親元を離れても、きちんと自己管理ができることを見せたかったんですよね』
これだけ顕著な玉堂星剋調舒星が現実にも精神にもあって、これはないと思います。
普通は不安が先行するはずです。
もちろん、ずっと反抗し続けてきたなら、このセリフになるのは当然です。
鈴木さんの場合は、逆で、母に従ってきたようにみえますし、少なくとも、反発している様子はありませんでした。
宿命では、母が自分の感情を激剋しているのに、もしかしたら、現実は違っていたのではという疑問が生まれてきます。
でも、宿命と現実を無意識に一致させようとしたら、「母は強い愛情で、自分を厳しく𠮟咤しながら育ててくれている」という思い込みを自分に言い聞かせてきたのではと思えてきます。
『送り届けるだけで、いつも練習に付き添って見るわけではなかったので、ある意味では放任主義と言えたかも知れません。ただ見てはいないけれど厳しかった』
インタビューで語っていたように、ある意味ではなく、実際に放任主義に近かったのではと思います。
宿命にある、厳しい母を自分が作り上げていたのかもしれません。
宿命(玉堂星激剋)に自分の気持ち(調舒星)を無理に摺り寄せてきた。
観ていないけど、母は自分を厳しく律してくれていると思いこむことで、玉堂星剋調舒星を成立していたのではと思うのです。
自分に厳しく、強く生きている母の姿を、自分を鞭打つ実際の母とすり替えるわけです。自分に厳しい(母が自分に厳しい)を私に厳しい母にすり替える・・・
それが一人暮らしで露見した。
もちろん推測の域は出ないのですが、露見したのは、「母は宿命にあるほど強く自分を観ていてくれなかった」ということのように思うのです。
その現実への拒否感、否定したい現実が、「食べる」というもっとも現実的な行為を拒否することに象徴されてきたのか・・・
そして、結果的にそれは、「お母さん、私を観て!助けて!」という母を引き寄せることにつながったのかなと、空想してみました。
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