26位:リプニツカヤ(摂食障害)

 「リプニツカヤさんは、プロフィギュアスケーターで、「キャンドルスピン」を武器にし、史上最年少でオリンピック金メダルを獲得した選手です。

全盛期に引退して、摂食障害をうわさされましたが、これは本人も認めています」

 

 

①癸未

②自我薄+剋線過多

③害刑

④牽牛星・司禄星・禄存星

⑤干合

 

位相法の害もこれまでの摂食障害の人では、良く見る位相法です。

 

 

12人中6人ですから、50%。

対冲(冲、納音、天剋地冲)は3人ですから、害という位相法は摂食障害との何らかの関連を疑ってもいいでしょう。

 

ただ、害=病気だからという定義ではありません。

位置をみると、真ん中(日年)右(月年)と外がからむ害が全部です。

 

この場合は二つの意味が考えられます。

一つは、感度が高いゆえに、外側の反応を気にしすぎたり、それを防御する気持ちが反映しにくいので、自然に入り込んできます。

外野の言動に影響されやすいのはあるでしょう。

 

もうひとつは、逆もあって、月支が絡む場合、自然に自分の内面が外へ出ることも拒めないところです。

鍵が壊れたドアが社会との間にあって、閉ざせないための心労が摂食障害へと向かわせるというのも一因かなと思います。

 

能力的には、高感度の感性を使っての作業や、細かいことにも反応できる体の対応力です。

 

リプニツカヤさんでいえば、コーチのいうことをよく受容できる、また、お手本になるような運動を物まね的に受容できる能力です。

 

副作用として、外の雑多な意見や批判や称賛などに心を占有されてしまうことが考えられます。

リプニツカヤさんは、国内で病気の治療を避けて外国で回復に専念しました。

その時に、外部と連絡が取れない事態が起こりました。

 

『治療を受けていた病院はイスラエルにありました。通院を始めてから1週間後、週末のある日、携帯電話を盗まれたんです。外部とのあらゆる連絡が絶たれました。全くの偶然ですが、その結果、ネットなどに私のことが出なくなりました。今思えば、それは必要だったのだと思います。人生に起きていることを本当に考えるために。とても重要なことでした』<25ans インタビュー記事>

 

外を拒否できない害にとって、必然的に外が遮断される環境は、落ち着いた心を取り戻すための最善の出来事だったのだろうと思います。

 

『確かに私は携帯電話を買うこともできた。でも私は、あるがままを受け入れた。それが必要だから。私は英語ですらない別の言葉が使われている外国で、外部との通信も断絶した環境にいたということです』<25ans インタビュー記事>

 

携帯電話が盗まれたことは、もちろん偶然ではないのでしょう。

ただ、そこからどういうアクションをするかは、リプニツカヤさんにゆだねられた選択です。

 

何かを感じて、連絡を閉ざす方向を選択したことが、彼女の未来を開いたのだと思えてきます。

 

 

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