31位:小島慶子(過食嘔吐)
 「10代半ばから30歳頃まで摂食障害で過食嘔吐を繰り返していた。40歳を過ぎてから軽度のADHD(注意欠如・多動症)」とコメントしています。

 

小島さんは、元アナウンサー、タレント、エッセイスト、ラジオパーソナリティ。

東京大学大学院情報学環客員研究員、という経歴を持っています。

 

 

①子丑生年中殺

②両親透干 父中殺 丁(龍高星母)に囲まれている。

③月年、日年の害

④日月の比和 天南星×2

⑤西天運 司禄星中殺 禄存星中殺

 

<文中『 』は日経xwoman 連載「小島慶子のDUALな本音」より引用>

 

③月年、日年の害

これまで8人の人を観てきましたが、位相法で共通しているのは、合法なら比和・支合、全員が散法をどこかに持っていました。

害は、ダイアナ妃(月年)、ジェーンフォンダ(日年)、西川史子(日年)、小島慶子(日年、月年)、の4人。

半分の人に害がありました。

 

害の能力や定義はまだまだつかみきれないところもあって、解釈途上です。

それでも、塾生や周囲の害持ちの人にインタビューしたり、観察したりで、いくつかの傾向を自分なりに定義しています。

 

日年は、場所では親との関係が害ということで、親の影響を受けます。

ジェーンフォンダは、「大事なのは見た目だと父に教え込まれた」

西川史子は母から医者になること、100点をとることを吹き込まれました。

そして、小島さんは、過干渉で厳しい母に叱咤され続け、当時は愛情よりも理解されない疎外感や孤独感が強かったようです。

 

害は制御力を持たないために(網の目が粗いために)、こうしたことが、どんどん入り込んできます。逆もまたあります。

 

日年は行動と結果です。考えて結果を出すというよりも、感知したこと、言われたことを動機として、結果へと向かう現実を作ります。

 

明確な動機がない時は、目の前の現実から感知したことが、何気ない行動へとつながり、制御できないゆえに、一般的には不自然なことでも、自然に、行為となって表出する仕組みになると思えます。

 

『幼い頃から、ひねくれ者とか育てにくいとか癇が強いとかわがままとか、姉からは小島家の失敗作とまで言われて、ずっと自分を責めてきた。私が「普通の子」に対する周囲の期待に沿わない言動をするものだから、家族も困惑して、当人の心がけとか性根の問題だと思ったらしい。だから厳しいしつけで矯正できると思ったのだろう。家族や先生も大変だったと思う。しかし結果としてそれが私の生きづらさにつながって、摂食障害やら不安障害やらの要因になった。典型的な二次障害を引き起こしたというわけだ』

 

摂食障害は、単にストレスや追い込まれてということだけではなく、自分を罰するという意味合いで体にペナルティーを与えているという側面があるのかもしれません。

 

普通の子供とはちょっと違うという、幼いころからの傾向は陽占的な問題ではなく、肉体に付随する本能的な仕掛け(位相法や宿命中殺)に起因することだと思います。

 

害は、支合の反対という意味で、せざるを得ない受容(親の言うことが染みて入ってくる)という意味を取り上げてきましたが、もうひとつ、支合を消す作用という意味で、焦点を絞らずに、意識を向けずに、ワイドに感じる能力というのがあります。

 

小島さんは客観星が88%、自分と向き合って冷静に自己分析しているので、コメントから害っぽいと感じる話があったので、ちょっと長くなりますが、引用します。

 

『会議の途中で会議室に入ると、たいていの人はすぐに隅っこに着席し、振られない限りは喋らない。私もそのようにするのだけれど、そこに至るまでに「えーと、今喋っているのはどうやら偉い人のようだな。で、聞いている人は偉い人の話にさして興味がないけど興味があるフリをしていて、今よそ者が部屋に入ってきたのに気がついたようだ。どうも、こっちが気になるけど偉い人が喋っているから見ないようにしているみたいだな。ということはここで私が下手に挨拶などしようものなら、みんなの邪魔になるに違いない。ではここはおとなしく片隅に座って黙っていよう、よし、黙っているぞ、いいぞ、黙っているぞ、私は今黙っている!」てな感じだ』

 

日年は行動と結果というプロセスを含んだ流れです。

この害は、動きながらの観察力に優れるというデータがいくつかありました。

スポーツや格闘技でボールの動き、相手の動きが良く見える、という話はインタビューでも数例聞くことができました。動体視力の良さです。

 

小島さんのこの話しも、会議室に入ってから着席するまでの動きの中で、人々を観察しています。スローモーションのように見えます。

そこに、自分の言動に自信が持てないゆえの、経験から身に着けた彼女なりの抑止作用が働いています。こうした芸当ができるのは、害の感知力のおかげ(または副作用)だろうと思います。

 

子供時代は、自分の当たり前がみんなの当たり前だと思っているので、こうした抑止作業は働きません。害が感知したままの世界に対応する自分がいます。

その結果、人とは異なる過剰反応をしたり、みんなと歩調が合わない子になってしまったのかもしれません。

 

小島さんの、害が感知したことに関して黙っていられないという衝動は、日月の比和と直進する純粋な天南星×2の作用も大きかったと思います。

 

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